デービッド・コスティン率いるゴールドマン・サックスのストラテジストは、11月15日の顧客向けメモの中で、S&P500種指数が来年、2024年末には4700になると予想した。この見通しは、現状の4503を4.4%上回るものではあるが、2022年1月につけた史上最高値の4797には届いていない。
ゴールドマンの予測は、来年のS&P500が引き続き上昇するものの、金利が急上昇する直前に記録した高値を超えることにはならないというウォール街の見方をリードしている。
モルガン・スタンレーの慎重派で知られるマイケル・ウィルソンは、13日のメモで2024年末のS&Pの目標株価を4500に設定し、上昇が見込めないことを示唆している。
一方、ウェルズ・ファーゴとUBSの2行は、それぞれ最大で6.6%と4.4%という緩やかな成長見通しで一致した。これらの大手の2024年の見通しは、配当を除いたS&Pの典型的な年間平均リターンの約10%を大きく下回っている。
ゴールドマンは、2024年に株価が大きく変動する可能性について、極端ではあるが、起こり得るシナリオをいくつか挙げている。連邦準備制度理事会(FRB)が予想より早く利下げに踏み切れば、S&Pは5000まで上昇する可能性がある。しかし、景気が後退に転じれば、2年ぶりの安値となる3700まで下落する可能性があると同行は予測した。
一方、強気派のヤルデニ・リサーチのエド・ヤルデニは、S&Pが2024年末までに現状を20%上回る5400まで上昇すると予想している。ヤルデニは、昨年のひどい暴落が「高騰するインフレがFRBに利上げを強要し、信用収縮と景気後退を引き起こす懸念が広まったためだ」と説明した。しかし、景気後退が現実のものとなる兆候はまだ見られず、このままいけばS&Pは力強い上昇を続けるはずだと彼は述べている。
(forbes.com 原文)