次にいいなと思ったのが「エコー画 〜生まれる前の似顔絵〜」。解像度の悪いあのエコー写真をイラストレーターさんがデフォルメしてくれて可愛い一枚の絵になるというサービスアイデアです。
佐藤:このイラストは本物のエコー写真と同じサイズなので、母子手帳にはさむことができるのもポイントですね。
出村:あとは「親への宿題」。なんで子どもだけ宿題があるんだ!という長男の憤りから始まったというアイデアで、立場を逆転させて子どもが問題をつくって親が解き、子が採点するというシンプルな発明です。
佐藤:問いをつくる側に回らせてあげるという。やらされる学びだと楽しくないんですが、自分が教える側にまわると一気に楽しくなるし、結果として学びも深まるんですよね。
出村:この本が素晴らしいのは、ほとんどのアイデアがクリエイターじゃないとできないことじゃなくて、誰でも今日からラフに真似できるアイデアだということですよね。似たようなことをやってる家庭もおそらくあると思いますが、それが集合知としてまとまってるところに価値があるなと。これから子育てする方にはぜひ読んでいただきたいですね。
インタビューの様子は、KonelのPodcast「Project Design Room」でも配信中。
佐藤ねじ◎プランナー/クリエイティブディレクター。1982年生まれ。面白法人カヤックを経て、ブルーパドルを設立。代表作に「ボードゲームホテル」「隠れ節目祝いbyよなよなエール」「アルトタスカル」「不思議な宿」「佐久市リモート市役所」「小1起業家」「劣化するWEB」など。著書に「子育てブレスト」「こどもの夢中を推したい」など。主な受賞歴に、ACC CREATIVE AWARDゴールド、文化庁メディア芸術祭・審査員推薦作品、グッドデザイン賞BEST100、TDC賞など。