未開拓の日本の可能性を世界と繋ぐことをミッションとするKitchen & Companyの代表・中道大輔がナビゲートするPodcast「VISION TO THE FUTURE」とForbes JAPANがコラボレート。国内外で活躍する“視点”のあるゲストとともに、考え、発信していく。
Vol. 64配信は、前回に引き続きクリエイティブディレクター レイ・イナモト 。会議の進行方法は、日本は「野球」でアメリカは「ラグビー」だという。この違いから見えてきたのは日本特有の課題だった。
中道:ニューヨークからクリエイティブディレクターのレイ・イナモトさんをお迎えしています。今回は、レイさんのPodcast「世界のクリエイティブ思考」の9月19日配信のエピソードから、日本の会議が野球の打席っぽいという話題について少し深掘ってみたいと思います。まず、どんな話だったか、軽くさらってもらっていいですか。
レイ:7月に日本に帰ってきたときに、デザインシップという団体と、世界デザイン会議・東京とイベントをやらせていただきました。
そこでアクセンチュアソングの方と対談をしたのですが、その時に「日本の会議の進め方は野球みたいな流れで表と裏がかっちり決まっていて、バッターボックスに入る順番が決まっている」とおっしゃったんです。「日本の会議には、この人が話したら、次はこの人でと、偉い人から順番に話すみたいな“しきたり”みたいなものがありますよね」と。
中道:はい、はい。
レイ:それで、「海外の会議はラグビーだ」と。「1つのトピックに対して全員がワーっとボールを取りに行き、ぶつかったら他の人にボールを回していく、フィジカルな意見のぶつかり合いですよね」と。ビジュアルになりやすい、すごくわかりやすい例えだなと思って。
中道:そういう意味で言うと、海外はずっとタックルされますよね。
レイ:そうなんです! 日本の場合は年功序列の縦社会ですけど、アメリカや海外には年功序列みたいなものは基本ありませんし、誰が何歳かわからない場合もよくあります。言葉も、日本語には敬語がありますけど、そういう概念は英語にはありません。
文化が違うという前提があるので、一概にこうやればよくなりますということではないと思うんですけど、それでもちゃんと意識しておく必要はあるのかなと、その時思ったんです。