新型コロナウイルス感染症が流行し、eバイクの人気が全開に盛り上がっていた時期に、筆者はこのジレンマに直面した。当時、私は初めてバッテリー駆動の二輪車を手に入れた。一度の充電で30〜60kmの距離を走れることは気に入っていたが、自宅近所を離れてもっと遠い場所へ出かけたい時、この自転車を運ぶことの大変さは気に入らなかった。
ある日、ロサンゼルスからパームスプリングスへ出掛ける小旅行にこの自転車を持って行こうと考えた時、それにはeバイクの重量を支えられる頑丈なキャリアが必要なこと、それをクルマに装着するためにはトレーラーヒッチを取り付けなければならないことに思い当たった。そのために必要な費用は、私の見積もりによると400〜600ドル(約6〜9万円)の間になった。さらに調べると、私が普段乗っているクルマ(トヨタ・プリウス)の場合、ヒッチを取り付けると車両保証が無効になる可能性もあることがわかった(これは確認の余地あり)。もし取り付けることが可能だとしても、そこまで大騒ぎして手間と費用をかける価値はないと、私は判断した。
時は流れて今年の秋、私はBuzz Centris(バズ・セントリス)というクラス2の折りたたみ式eバイクを発見した。米国における電動自転車のクラス2とは、ペダルを漕がなくてもスロットルをひねればモーターの力で走れるが、速度が20mph(約32km/h)に達すると自動的にモーターによるアシストが停止するという仕様のクラス。このバズ・セントリスは、私が新型コロナ流行期に買った大きくて重いeバイクとほぼ同等の機能を備えているが、アルミ製のフレームには巧妙にヒンジが設けられており、折りたたんで収納したりクルマに積載したりできるのだ。
私がバズ・セントリスを気に入ったのはその見た目と、最高20mph(約32km/h)の速度で巡航できること、そして5段階に切り替えられる電動アシストとシマノ製の6速ディレーラーを装備し、ペダルを漕いでいる時も電気モーターで走行している時も、細かく変速できる点だ。
さらに私は、このeバイクで究極的なテストをしたいと考えた。バズ・セントリスは、私のトヨタ・プリウスの車内後部だけでなく、私の母が乗っている小さなホンダ・フィットにも積むことができるだろうか?