乗り心地はとてもなめらかだ。この車体もハンドルバーも、私が所有するeバイク、Herculean RadRover(ハーキュリア・ラッドローバー)よりコンパクトだが、回転半径の小ささと直立した乗車姿勢に慣れるまで時間はかからなかった。液晶のコントロールパネルはシンプルで見やすいが、画面の横に備わる各ボタンの意味を理解するまで少々苦労した。太いタイヤ、明るいヘッドライトを装備し、さらに5分もかからず前後に取り付けられる荷台が付属するのも気に入った。
私の母は3kmほど離れたところに住んでいる。バズ・セントリスに乗って行くと、車寄せにホンダ・フィットが待っていた。この自転車を積み込めるかどうか、試すためだ。乗車時の大きさは、長さ68インチ(約1.7m)、高さ53インチ(約1.3m)、幅23インチ(約0.6m)と、バズ・セントリスは決して小さくない。キックスタンドを立ててフィットの横に並べると、車内に収まるかどうか、疑わしく思えた。しかし、箱から出した時とは逆の行程をたどり、サドルを下げ、ペダルをたたみ、フレームとハンドルのロックを外して折りたたむと、セントリスはほぼ半分の大きさに縮んだ。長さも高さも34インチ(約0.9m)に収まる。
付属品を取り付けた状態で30kgを超えるバズ・セントリスを、軽いという人はいないだろう。私の85歳になる母には、確かに持ち上げることも積むこともできなかった。しかし、ホンダの後部座席を倒してハッチを開けると、私はこの折りたたんだ自転車を、そのままクルマの後部に滑り込ませることができたのだった。この通り、バズ・セントリスは、フィットにもフィットする折りたたみ電動自転車だ!
ばかばかしいと思ったが、そのまま母にクルマで自宅まで送ってもらった。こうして私に希望と感銘を与えた実験は終わった。ついに、どこへでも持って行けるeバイクと巡り会えたのだ。
(forbes.com 原文)