アート

2023.11.14 12:30

アートを軸にミックスカルチャー 4万人を動員したフェスの進化

こうした哲学は、音楽、ライフスタイル等の出展やブースにも通底しており、それぞれの風土を尊重し、トレンドをキュレーションした上でユーザーに紹介していた。

そうして構成された会場では、音楽を聞きに来た人がアート展示を覗いたり、フードを楽しみに訪れた流れでアート作品に触れたりと、隣接した領域だからこその新しく自然な出会いがあり、結果的に多くの来場者が長時間を過ごしていた。

「Time to Change」:領域横断によって未来を巨視する

MEET YOUR ART FESTIVAL 2023は、このイベント全体を東京都との共催で実施。また、会場にはアート領域に取り組む多数の企業の出展も見られた。

WHAT CAFEでは、Forbes JAPAN 30 UNDER 30受賞者によるエキシビション「Forbes JAPAN 30 UNDER 30 ART & ENTREPRENEURSHIP EXHIBITION “Good Ancestors”」も開催。実社会で活動する12人の“アントレプレナー”たちの活動やコンセプトが紹介されたことで、アートとビジネス、アーティストとアントレプレナーの類似性も提示される形となった。
photo by 山田大輔

photo by 山田大輔


おりしも今年は経済産業省が「アートと経済社会について考える研究会報告書」と題したアートに関する報告書を初めて発表した年で、アートに対する経済発展・活性化の期待はいよいよ表面化している。「MEET YOUR ART FESTIVAL」に、いわゆるアート・カルチャー界隈の人たちだけでなく、ビジネスパーソンが多く見られたのは、こうした流れの現れと見ることもできる。

イベントのテーマ「Time to Change」が示すように、もはや一つの分野では解決し得ない問題を突きつけられている私たちには領域横断した“大きな変化”が求められている。そのためにも、それぞれを交流させる場が、未来を巨視する助けになるのではないだろうか。
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アートとビジネスの近接、「文化資本経営」がいよいよ動き出す

文=奥岡新蔵 編集=鈴木奈央

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