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2023.11.11 15:00

画面がない装着可能な小型AIデバイス「AI Pin」をHumane発表

プライバシーへの懸念

一方、一部の専門家はAI Pinのカメラが、プライバシーに関する懸念を呼び起こすのではないかと懸念している。同社は、その懸念を軽減するために、デバイスが使用中であることを表示する「トラストライト」と呼ばれる機能を組み込んだ。同社はまた、このデバイスのマイクが、アマゾンやグーグルのAIアシスタントのように常にオンになってはおらず、手動で起動させる必要があると説明している。

9日の発表に先立ち、ヒューメインは派手なキャンペーンで何度かこのデバイスを予告していた。スーパーモデルのナオミ・キャンベルは、パリ・ファッションウィークのランウェイでAI Pinを着用した。今年初めにチャウドリは、TEDのプレゼンテーションで、ホログラムを介して電話を受けたり、デバイスにプレゼントのアイデアを求めたりするいくつかの機能をデモした。

「あなたのAIは、進化し続けるパーソナライズされた記憶の形になります。それはすばらしいことだと考えています」とチャウドリは語っていた。

ヒューメインの投資家には、OpenAIのサム・アルトマンCEOやタイガーグローバル、クアルコム・ベンチャーズなどとなる。アルトマンは声明で「我々は、AIが人間の可能性を増幅させるというビジョンを、ヒューメインと共有している」と述べた。

しかし、アルトマンはまた、元アップルのデザイナーのジョナサン・アイブや、ソフトバンクの孫正義とも、AI Pinに類似した音を出すAIデバイスの開発を交渉中だと報じられている。

ウェアラブルは難しい市場

一方で、ウェアラブルコンピューティングは難しい市場であることでよく知られている。メタのVRヘッドセットは、ニッチなデバイスにとどまっており、広く支持を得ることはできていない。グーグルは10年以上前に「Google Glass」で大失敗を演じたが、それはデバイスのカメラが人々のプライバシーを侵害すると懸念されたからだった。

また、ウェアラブル市場におけるヒューメインの最大のライバルは、共同創業者らの元勤務先であるアップルだ。アップルは今年6月「空間コンピューティング」のための強力な複合現実(MR)ヘッドセットのReality Proを発表している。

9日の発表でチャウドリとボンジョルノは「私たちにとって、AI Pinは始まりに過ぎません」と語った。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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