太平洋沿岸漁業組合連合会(PCFFA)と水産資源研究所(IFR)は、タイヤメーカー13社をサンフランシスコの連邦地方裁判所に提訴した。タイヤの寿命を延ばす化学物質「6PPDキノン」がギンザケ、マスノスケ、スチールヘッドトラウト(ニジマス)、その他の野生生物を死に至らせているとしている。
訴訟ではサンフランシスコ、シアトル、ロサンゼルスの流域で有毒濃度の化学物質が検出されたとし、ブリヂストン、グッドイヤー、ミシュランなどの企業が「6PPDキノン」の「壊滅的な影響」を知りながら、いまだに汚染を続けているとしている。
訴えによれば、西海岸では絶滅の危機に瀕している魚が影響を受け、その結果、カリフォルニア州ではその年のサケの商業漁を中止せざるを得なくなったという。
特にギンザケは、雨で河川に流れ込んだ「6PPD」に接触し「数時間以内に」死ぬことが多いと漁業団体は主張している。
両団体は連邦判事に対して、タイヤメーカーの「絶滅の危機に瀕する種の保存に関する法律」違反を認定し「6PPDキノン」の使用を中止させ、原告に対して「正当で適切な」金銭的救済を支払うよう求めている。