2023.11.13 10:30

16歳の少女が1976年型シボレーC10をカスタム

Bailey McKeska / SEMA

Bailey McKeska / SEMA

自動車のアフターパーツとカスタム関連の展示会であるSEMAショーは、もっぱら大人のための場所だ。開催期間の3日間に会場で見かけた未成年者といえば、あちこちではしゃぎ回る小さな子どもたちばかりだった。

しかし、Z世代(1990年代後半から2010年代はじめに生まれた年齢層の若者)は、この業界の未来を担う人たちである。今回のショー会場で出会った16歳の少女は、中でも一際目立っていた。彼女は、1976年型シボレーC10を、パパ(とAir Lift Performance)の助けを借りながら、一から作り直したというのだ。


高校2年生のベイリー・マッケスカは、この1年間、SEMAショーの晴れ舞台に向けてシボレーの旧いトラックに取り組んできた。

ショー会場では、白髪交じりの男たち数人が、このトラックの周りを取り囲みうなずいていたが、彼らはトラックの横に座っている物静かな少女がその改造を手がけた本人だとは、思いも寄らなかったに違いない。「みんなこの色に惹かれるみたい」とベイリーはいう。「セージグリーンよ。みんなが良い色だっていってくれるわ」

オハイオ州アマンダに住むベイリーの母親は、このクルマの改造に関わっていない。ただし、仕上げを除いて。「私たちはパティーナ(経年変化した古びた風合いを残した仕上げ)にするつもりだった」とベイリー。「でも、ママがピカピカにするべきだっていうから、ピカピカに仕上げることにしたの」

このトラックには名前までつけられている。「ラフォンダ」。ベイリーが大好きな映画『ナポレオン・ダイナマイト』のファンなら、主人公ナポレオンの引きこもりの兄キップが最終的に結婚するオンラインチャットのガールフレンド、ラフォンダのことを思い出すだろう。

「私たちはベイリーと彼女のお父さんのストーリーが大好きなんです」と、Air Lift Performanceのブランド・マネージャーであるマイク・アレクサンダーは語る。「我が社の多くの社員が共感しています」
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翻訳=日下部博一

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