「お肉には赤を、魚には白を、そして恋にはシャンパーニュを」
(オードリー・ヘップバーン)
「シャンパーニュは、飲んだあとも女性が美しいままでいられる、ただ一つのワインです」
(ポンパドール夫人)ルイ15世の愛妾
「私は二つの時にしかシャンパーニュを飲まない。恋をしている時と、してない時」
(ココ・シャネル)
「シャンパーニュは、勝利の時には飲む価値があり、敗北の時には飲む必要がある」
(ナポレオン)
「われわれが戦っているのは、たんにフランスのためだけではありません。
シャンパーニュのためでもあるのです」
(ウィンストン・チャーチル)
「寝る時に身につけるのはシャネルの5番。 毎朝欠かさないのはパイパー・エドシック。 私の目覚めの1杯。」(マリリン・モンロー)
「シャンパーニュを飲むと、まるで日曜日のよう。そして素晴らしい日がすぐそこまで来ているような気がするんだ」。(マレーネ・ディートリッヒ)
このように有名人の格言が多いのが、シャンパーニュの特徴だ。
なぜシャンパーニュは人々を魅了するのだろうか? 今回の対談は、前回の「北陸新幹線 美食観光経済圏の可能性とは」の続編として、シャンパーニュ委員会の日本代表の笹本由香理さんに、シャンパーニュの魅力についてお話しいただく。
笹本由香理(以下笹本):シャンパーニュは、フレンチやイタリアンで良く乾杯で飲まれている方が多いです。最近は和食やお鮨でも乾杯にシャンパーニュを飲まれる方が増えてきました。そもそもシャンパーニュは、肉でも魚でもどんな食材にも合わせやすいですが、シャンパーニュの生産地であるフランスのシャンパーニュ地方は、太古の時代は海でしたので、土壌がミネラル分豊富な石灰岩土壌です。特に南部は、貝殻を多く含んだ土壌ですので、特にお鮨や海の幸を使った和食には、最高のマリアージュが出来るのです。
東京や大阪など、都会の高級なお鮨屋さんでは、シャンパーニュで乾杯することが定着してきました。まだまだ地方では、シャンパーニュで乾杯する習慣が少ないですが、北陸新幹線沿線は日本海の豊富な海の幸に恵まれ、特にお鮨屋さんが多い沿線でもあります。糸魚川、富山、金沢、福井では、特に高級店でシャンパーニュを飲まれる方が増えております。すでにインバウンドや東京、軽井沢はじめ長野方面から多くの美食家が訪ずれてますし、2024年3月16日には、北陸新幹線が、福井(敦賀)まで延伸しますので、加速度的に増えていくでしょう。
最近はシャンパーニュで、女子会や各種記念日のお祝いの会をする人が増えてきました。シャンパーニュが置いていないお店の場合は、持ち込む人も多いです。やはり華やかな会は、従来のようにビールではなく、シャンパーニュで乾杯をしたいという人が確実に増えていると言えます。
日本ではフランスと違い、日常的にシャンパーニュを飲む習慣がまだあまり定着してませんが、華やかな会、お祝い、何かの節目など、人生の大切な時に飲む人が多いという特徴があります。歴史的にもフランスの貴族が日常的に飲んでいたシャンパーニュには、華やかな会にはふさわしいですし、人生の大事な場面にもよく飲まれていたようです。
鈴木幹一(以下、鈴木):このように日本の食文化にも徐々に溶け込んでいるシャンパーニュですが、世界から見た日本の動きはいかがですか?