1949年、時間管理ができる日本で初めての手帳「能率手帳」(現NOLTY)を発売したことで知られる日本能率協会マネジメントセンター(JMAM:ジェイマム)は、全国の10代から60代の男女2万4800人を対象に手帳に関する意識調査を行った。そのなかの手帳や日記帳を使っている人たちに、過去を振り返って自分の成長を実感できるかと尋ねたところ、とても感じる、まあまあ感じるが合わせて44.4パーセントあった。
また、なぜ手帳を使うのかという問いに対しては、書くと記憶に残りやすいと答えた人がもっとも多かった。受験勉強ではひたすら参考書の文章を書き写して暗記した人も多いだろうが、実際、書くことと記憶とには関連性がある。JMAMは東京大学、NTTデータ経営研究所と行った共同研究で、電子機器よりも手帳を使ったほうが記憶が定着しやすいという結果が出ている。
そのほか、紙に書くと安心する、書くと情報や考えを整理できる、といった意見も見られた。たしかに、今のデジタルデバイスは操作方法が決まっていて、紙にアイデアを殴り書きするときのような自由さがなく窮屈に感じることがある。見たい内容も、スマホでメモを検索するより、手帳のほうが早く開けそうだ。
さてもうひとつ、手帳には重大な「長所」があった。それは手帳を使ってる人のイメージ。手帳を使っている人をどう感じるかという問いに、約4割の人が「きちんとしている」と答えている。続けて、計画性がある、誠実そう、大人っぽい、自律している、頭がいい、夢や目標を持っている、かっこいいと好印象が並んだ。時代遅れ、紙資源がもったいない、という意見もわずかにあったが、手帳を使うと好感度がかなり上がりそうだ。
とは言え、自分で書いた文字が30分後には自分でも読めなくなるほどの悪筆では形がつかない。心を落ち着けて、丁寧に文字を書くところから始めると、他人から見て「かっこいい」だろうし、何より自分の精神にいい。手帳はマインドフルネスにも効きそうだ。
プレスリリース