「僕は子どものころから犬を飼っています。犬との暮らしというのが、自分にとっては身近というか、当たり前。犬ってすごく素直な、まっすぐな生き物で、自分にとっては鏡のような存在なんです。『あ、俺って今、イライラしていたな』とか、『なんか疲れているんだな』とか、犬と接していると気付くんです。それこそ、彼らには全部が見透かされているような感じ。だから、嘘がつけないという気持ちになるんです。
間違いなく、僕ら人間より寿命が短い生き物ですから。一緒に暮らしていくなかで、少しでも心地よく、楽しく、生きていけるようにしてあげたいとは思っています」
愛犬への投げかける優しい眼差しを、中川は、自然界で生きる多くの動物たち、そして、彼らと私たちが暮らすこの星にも向けている。
「もともと動物たちが住んでいた場所がどんどん失われてきてしまって、最近では街中に本来いないはずの動物が現れるようになってしまっていますよね。そういうニュースを見聞きすると、やはり、この地球というのは、僕ら人間だけのものじゃないんだ、という思いに強く駆られます。
僕らの、ほんの些細なアクションが、巡り巡って様々な結果を生んでいる。それは、良い結果を生むこともあれば、悪い結果に繋がってしまうこともある。そういった意識を、僕ら一人ひとりがどれだけ持てるか、そこに、SDGsの成否はかかっているように思います」
中川大志◎1998年6月14日生まれ、東京都出身。2019年、第42回日本アカデミー賞新人俳優賞受賞、2023年、第47回エランドール賞新人賞受賞。現在はフジテレビ系「ONE DAY〜聖夜のから騒ぎ〜」(毎週月曜よる9時〜)に出演中の他、Netflixにて「御手洗家、炎上する」が配信中。11月12日より放送・配信のWOWOW「連続ドラマW OZU 〜小津安二郎が描いた物語〜」では最終話『青春の夢いまいづこ』に主演。2024年5月に映画「碁盤斬り」の公開が控えている。