マスクの人工知能企業「xAI」が最初の製品を発表、知っておくべきこと

米国時間11月3日、イーロン・マスクが長い間、口にしてきた人工知能企業が、米国時間11月4日に初めての製品をリリースすることが発表された。だが競争が激化する市場でのシェア獲得を目指す企業や、AIとその変革技術の未来に対するビジョンを打ち出すテックリーダーたちと並ぶなかで、そのモデルが何をするのかについての詳細は少ない。

マスクはXへの投稿で、xAIは米国時間11月4日（土曜日）に最初のAIモデルを「選ばれたグループ」に公開すると述べている。

マスクは、最初にどのモデルにアクセスできるのか、またそのモデルが何をするのかについては言及しなかった。ここでいう「AIモデル」とは、特定のタスクを実行するために一連のデータで訓練されたアルゴリズムという広義の用語だ。

xAIのモデルは「いくつかの重要な点で、現存する中で最も優れている」とマスクは内容を詳述することなく述べた。

マスクは7月に「宇宙の真の姿を理解する」という目標を掲げて、xAIの立ち上げを発表した。

マスクが率いる12人のチームには、グーグルのDeepMind、OpenAI、マイクロソフトといった著名なAI研究所から採用されたトップ研究者たちが名を連ねている。

マスクは、DeepMindやOpenAIのような業界リーダーに匹敵する会社を築きたいと発言しており、ChatGPTに相当する製品を開発している（冗談めかして「TruthGPT」と呼ばれている）。

マスクは長年、AIに深い関心を持ち、新たな技術が人類に及ぼすリスクを管理する必要性について声を上げてきた。ChatGPTの生みの親であるOpenAIが2015年に立ち上げられたとき、彼はその共同創業者であり、初期の出資者でもあった。彼はOpenAIが現在存在できているのは彼のおかげだと主張しているが、これには異議を唱える人もいる。

マスクは2018年、買収に失敗したとされる同社から身を引き、それ以来、OpenAIを安全性よりも利益を優先していると公に批判してきた。マスクは、AIが人類に及ぼす潜在的なリスクについて警鐘を鳴らす多くの高名なテックリーダーの1人だ。こうしたリスクはChatGPTの顕著な成功とその後に続く企業の殺到の中で改めて増大しつつある。