さらに、ここにきてバンジーも迷走を始めた。同社は先月30日、大規模な人員削減を実施。7年前から運営している『Destiny 2』は、今年配信した拡張コンテンツが大きな不評を買うなど苦戦しており、ゲームの将来をめぐる不安が浮上。次の拡張コンテンツと、新規IPとなる次回作『Marathon』の両方が延期される可能性も取り沙汰されている。また、ソニーはバンジーを買収した際に独占契約を結べなかったため、バンジー製ゲームは今後もすべてマルチプラットフォーム展開となる。
最後に、ソニーはマイクロソフトのアクティビジョン・ブリザード買収を阻止するため、常軌を逸した行動に出た。ソニーは、マイクロソフトがアクティビジョンの『Call of Duty』シリーズをXbox独占にし、莫大な収益源である同シリーズをPSから奪おうとしていると主張。だが、その後に公開された社内メールからは、ソニー幹部が実際には、そうしたシナリオが現実のものとなるとは考えていなかったことが明らかになった。規制当局はソニーの主張の多くを認めたが、いずれも決定打には至らず、マイクロソフトのアクティビジョン買収は
最終的に承認された。ソニーはこの争いに膨大な時間と資金を投じ、自社の評判を犠牲にしたが、すべて無駄に終わった。
繰り返しになるが、ソニーは今も、PSのゲーム機を大量に売りさばき、ハイクオリティなゲームを作り続けている。しかし、それ以外の最近の取り組みは、誤った決断と誤った投資ばかりのように思える。ライブサービス事業がどうなるかは今のところわからないが、私は大きな変化が起きる予感がしている。
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forbes.com 原文)