2023.11.05 12:00

BYD第2弾EV「ドルフィン」は航続距離と価格で軍配!

「ドルフィン」の名の通り個性派デザインだがコスパに優れた注目のEV。

BYDと聞いても、ピンとこない読者はまだ多いと思うけど、それは2022年7月に日本市場に参入した中国の大手自動車メーカーだ。その前年に日本に再上陸した韓国のヒョンデと同様に、BYDが販売する車両のタイプは1タイプのみ。それは電気自動車(EV)だ。ちなみに社名BYDは、Build Your Dreamsから。

何でこういうタイミングで中国と韓国のカーメーカーが日本市場の挑戦してくるかというと、簡単に言って理由は2つある。1つは欧米と比べて日本はEVの普及が遅れていること。だから、韓中のメーカーは優秀なEVを販売すれば、成功するチャンスがあると考えている。

もう一つは、海外でBYDやヒョンデはすでにかなり売れていること。ドルフィンはグローバルで43万台以上販売されたと言うので、確実なヒット作と言える。それだけ海外で認められた商品なら、EVのシェアが2%しかない日本に出してもイケるじゃないか、と思ったらしい。



今回僕が乗ったのは、BYDのEVモデル、世界で売れた「ドルフィン」だ。同社はすでに日本にコンパクトSUVタイプの「アットー3」を投入しているが、これに続く第2弾。

パワフルでコストパフォーマンスが優秀な中国車。363万円のスタンダード仕様と、407万円のロングレンジの2タイプある中で、試乗したのは、より強力な駆動用モーターと大容量のバッテリーを搭載した上位グレードの「ロングレンジ」。



サイズ的には、フォルクスワーゲン・ゴルフと同じCセグメントのハッチバックに当たる。車名のとおり、イルカの顔、特に目を連想させるフロントマスクはユニークだけど、多少保守的に感じる。リアのエッジやプロポーションは良いにしても、ノーズ部分にはもう少し冒険的なデザインが欲しかった。ちょっとお洒落なヒョンデが「トミー・ヒルフィガー」のシャッツなら、BYDはクオリティは高いけどデザインが少し平凡な「ユニクロ」のシャッツのようだ。

室内のデザインもかなり凝っている。ダッシュボードにある波を形にしたエアコン吹き出し口や、外観のコンサバなデザインとは反対に、イルカの胸ビレ型のドアハンドルなどはは大胆だ。それぐらいの冒険は褒めたい。車名がドルフィンだからね。
次ページ > 車内はとても個性的。

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事