今年、ブレア城の受託管理人らは発見されたウイスキーの品質を見極めるため、希少な古酒ウイスキーの専門家アンガス・マクレイルドの協力を仰いだ。マクレイルドは、ピートの香りが弱いものの、重厚で新鮮な味わいを保っており、薬香が特徴的だと評価した。
オークションに先立ち、このウイスキーは発見時と同じアルコール度数で新しいボトルに瓶詰めされた。正確な度数は公表されていないが、法律上スコッチウイスキーとラベルに表示できるのは40度以上が必要となる。
注目すべきは、古酒の製法にこだわった自身の蒸留所を近く開設予定のマクレイルドが、これまで口にした中で最も優れたウイスキーだと公言はせず、これほど歴史的なウイスキーを試飲できるのは非常に光栄なことだと述べるにとどまった点だ。そして、それこそが根底にある事実を浮き彫りにしている。200年前のスコッチのテイスティングノートが実際どうであろうと、ほとんど重要ではないのだ。このウイスキーはむしろ、過去へ旅立つ玄関口にすぎず、ウイスキーマニアを自認するなら見逃す手はない魅力的な機会なのである。少なくとも1万ポンドをぽんと出せるなら、ではあるが。
(forbes.com 原文)