クオは先日のMediumの投稿で、予想を下回る出荷台数を受けて、メタがヘッドセットの販売予測を引き下げたと述べている。「私の最新の調査によると、メタは2023年第4四半期のQuest 3の出荷予測を5~10%引き下げた模様だ」と彼は述べている。
「メタの直近の決算説明会の内容は、Reality Labs(リアリティラボ)の損失が拡大し続けるという私の以前の予測と一致していた。しかし、同社が先日更新した来年の第1四半期までのQuest 3の出荷予測を見ると、状況は私が予想した以上に悪化している」
クオはまた、アップルが発売予定のヘッドセットであるVision Proが「メタのデバイスの少なくとも2~3年先を行く製品」であることを示唆している。
メタのQuest 3が、一般向けのメインストリームのVRヘッドセットであるのに対し、アップルが3000ドル以上の高値で売り出すApple Vision Proは、このカテゴリーに革新をもたらす仕事にも使えるウェアラブルコンピュータを目指している。
メタのQuest 3は、Quest 2の後継機種としてリリースされたが、すでに同社のヘッドセットを所有する人々の大半は、新たなデバイスに499ドルを支払う価値があるとは感じないかもしれない。
メタのAR(拡張現実)とVR部門であるリアリティラボは、四半期ごとに数十億ドルの損失を出している。2023年第3四半期の同部門の損失は37億ドルとされており、メタは2019年にメタバースへの注力を開始して以来、465億ドル(約6兆9500億円)を失ったとフォーチュン誌は報じている。
同社はこれまでに2000万台以上のヘッドセットを販売しており、そのうち1800万台がQuest 2だった。このデバイスは、VRがまだ、標準的なゲームコンソールに匹敵するほどメインストリームのカテゴリーに成長していないことを考慮に入れると、大きな成功を収めたといえる。しかし、メタが当初期待していたほど、この市場は拡大していないのが現実だ。
5月にワシントン・ポスト紙が報じたところによると、Questユーザーのかなりの割合が、わずか数週間でヘッドセットの使用をやめてしまったという。
ニュースサイトMixed Newsは、7月末にメタのQuestストアのVRゲームアプリの評価数が減少し、消費者の同社のプラットフォームへの関心が低下していると報じていた。
メタは11月に「アサシン クリード ネクサス VR」や「ストレンジャー・シングス VR」「パワーウォッシュ シミュレーター VR」などの注目タイトルをリリースする。しかし、これらのゲームは、人々を同社のプラットフォームにつなぎとめるための十分な役割を果たしていない。
(forbes.com 原文)