ニューヨーク・タイムズ(NYT)が社内文書を引用して報じたところによると、Xは従業員らに同社の価値が約190億ドルであることを示す株式の付与を行ったという。マスクは1年前にツイッターを440億ドルで買収しており、同社の価値は半分以下に下落したことになる。
NYTによると、従業員はXの企業価値を190億ドル(1株あたり45ドル)と評価する譲渡制限付き株式ユニットをオファーされたという。マスクはツイッターを1株当たり54.20ドルで買収していた。
今回報じられた新たな企業価値は、Xの少数株主のフィデリティが8月下旬につけた企業価値の169億ドルをやや上回っている。
マスクは、ツイッターを買収して以来「払い過ぎた」と繰り返し述べてきた。買収が確定する直前の2022年10月のテスラ決算説明会で彼は、ツイッターの長期的なポテンシャルが「桁違いに大きい」と考えているものの、「現時点でツイッターを過大に評価し過ぎていることは明らかだ」と発言した。
マスクは昨年、偽アカウントの多さを懸念し、ツイッターを買収する契約を撤回しようとしたが、ツイッターは訴訟を起こし、結局マスクは10月に取引を成立させた。今年4月のタッカー・カールソンとのインタビューの中で、マスクはこの買収が「財務的に賢い」ものではないことを認め、会社の現在の価値が彼が支払った金額の約半分だと述べた。3月にリークされた社内メモで、マスクは会社の価値が200億ドル以下であることを示唆していた。
(forbes.com 原文)