AI

2023.10.31 12:00

AIがもたらすリスク 企業の93%が認識も、対策済みはわずか9%

「単なるテクノロジーの一つ」

コンプライアンス管理ソフトウエア企業6clicksのヘザー・ブーカー最高顧客責任者(CCO)は「まず忘れてはならないのは、結局のところ、AIは組織の技術スタックに含まれる特に強力なテクノロジーの一つにすぎないということだ」と指摘する。

「したがってAIに対しては、脅威と脆弱性の監視の枠内で定期的にリスク評価を行い、スタック内の他のテクノロジーと同様にメンテナンスする必要がある。AIを自社プログラムに活用しようとしているビジネスリーダーや経営幹部は、透明性、説明責任、脅威と脆弱性の監視、リスク軽減を優先すべきだ」

予防措置

AIによってもたらされるかもしれない悪影響から、企業や組織を保護するためにできる対策はある。

求職・キャリアアドバイスサイトのOvernight Jobs(オーバーナイト・ジョブズ)で最高人材活用責任者(CPO)を務めるシャーロット・アダムスは、講じられる予防措置として以下を挙げた。

分野の特定

「まず、AIが最も効果を発揮し役に立つビジネス分野を特定し、その分野にAIを統合するための明確な戦略を立てる必要がある」

将来性

「クラウドコンピューティング、データ分析、機械学習ツールなどのテクノロジーにも投資し、データインフラがAI構想を支えられるようにしなければならない。いくつかの事業分野にAIを導入することからスモールスタートし、時間をかけて徐々に利用範囲を広げていくべきだ」

トレーニング

「AI技術と共に働く訓練を従業員に受けさせ、AIを活用して業務を補完する方法を理解させる必要がある。最後に、AIの倫理的な影響を認識し、事業活動における責任あるAI利用を保証する規範や指針を策定しなければならない」

企業がAIに関連するリスクや危険への対策を先延ばしにすればするほど、潜在的な危機に対して無防備な状態が長引くことになる。ビジネスリーダーがただちに正しい行動をとることが求められている。

forbes.com 原文

翻訳・編集=荻原藤緒

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事