マスクはこの変更について、ユーザーが不正確あるいは明らかに誤った情報を投稿し、それがコミュニティノートで編集されることを防ぐための「動機づけを最大化する」ものだと語った。コミュニティノートは、クラウドソースングによるファクトチェック(事実確認)プログラムで、投稿の下に、他のユーザーが説明や正しい情報を書き加えることができる。
この変更はただちに一部のユーザーから批判を受け、コミュニティノートは不正確な情報の訂正に使われているだけではないと指摘された。元の投稿が必ずしも間違いではないが、説明が付けられた投稿にも制限が適用されるのかを質問したユーザーもいる。
これを名案だと考えるユーザーもいて、コミュニティで編集対象になる投稿の多いユーザーは、プロフィールか投稿で修正数を公開し、投稿がシェアされる回数をXのアルゴリズムで減らすべきだと述べた。
変更の発表から2時間経過した時点で、マスクはユーザーの質問に返答していない。
コミュニティノートは、2021年に前ツイッターCEOのジャック・ドーシー時代に、誤解を招くツイートを暴露する手段として導入された。
今年7月にXは、リプライスレッドに表示された広告の収入を投稿者に支払う収益分配プログラムを初めて開始した。ユーザーが金銭を得るためには、Xプレミアム(旧Twitter Blue)への加入、決済のためのStripeアカウントの保有、毎月500万以上のツイートインプレッションなど、一定の条件を満たす必要がある。
今回のプログラム変更は、マスクが昨年ツイッターを買収して以来、Xによる誤情報の扱いに対する批判が高まる中で発表された。今月実施されたXでシェアされたニュース記事へのリンクから見出しを削除する変更によって、一部のユーザーは偽の見出しとともにリンクを貼るようになり、ユーザーが正式なニュース記事と並べて誤情報を投稿することを防ぐ手段はほとんどないのが現状だ。
欧州連合(EU)は暴力的コンテンツとイスラエル・ハマス戦争に関する偽情報の取り扱いに関してマスクと同社を捜査しており、Xは誤情報の率が最も高く、偽情報投稿者の割合が最大であると警告した。
(forbes.com 原文)