アマゾンの売上、1431億ドル(約21兆5000億円)は、アナリスト予想である1415億ドルを超え、1株あたり利益の0.94ドルは市場予想の0.59を圧倒した。FactSetによる。
純利益は、前年同期比3倍以上の99億ドル(約1兆5000億円)だった。
アマゾンはホリデーシーズンである第4四半期の売上を1600~1670億ドル(約24兆~25兆1000万円)、営業利益を70~110億ドル(約1兆~1兆6500億円)と予想している。
中間予想売上の1635億ドル(約24兆6000億円)は、アナリスト予想平均の1671億ドルを下回っており、一方、営業利益の中間予想、90億ドル(約1兆3500億円)は、アナリスト予想平均の85億ドルを上回った。
アマゾン株は決算報告発表後の時間外取引で4%、約125ドル上昇した。
アマゾンのAWSクラウド・コンピューティング部門が同四半期に売り上げた金額は231億ドル(約3兆4700億ドル)であり、アナリスト予想の232億ドルをわずかに下回った。前四半期は221億ドルだった。
アマゾン最大のAI関連部門であるAWSの予想よりも低い売上は、ウォール街のクラウドコンピューティングに対する関心がいつも以上に高まった週に起きた。同業のテクノロジー巨人、アルファベットとマイクロソフトの24日の決算報告は、クラウド業界に大きく異なる2つの景色を描いた。マイクロソフトのクラウド部門の成長が市場予想を上回ったのに対して、アルファベットは目標に到達せず、グーグルの親会社は2023年最悪の暴落を経験した。
アマゾン、マイクロソフトおよびアルファベットは、テクノロジー株「magnificent seven(荒野の7人)」の3社であり、アップル、メタ、エヌビディアおよびテスラとともに、今年の市場成長に大きく貢献している。アマゾンの株価は今年に入って40%上昇したが、2021年の史上最高値よりまだ30%低く、これは同社が昨年、約10年ぶりの赤字決算となったことも理由だ。
同社の2023年1~9月の純利益はおよそ160億ドル(約2兆4000億円)で、年間黒字達成が確実なペースだが、この予想外の売上も、新記録だった2022年の利益、330億ドルには届きそうにない。アマゾンが収益を回復した理由の1つは、今年3月に行った約2万7000人のレイオフにある。
(forbes.com 原文)