10月14日時点で、「#activeclub」と「#aktivklubb」というハッシュタグがつけられた動画は累計450万ビューを獲得。他の関連ハッシュタグは、さらに数十万ビューを獲得している。
動画の多くは、顔を隠したり、ぼかしている白人男性が白人至上主義者のシンボルや旗、メッセージを前に筋トレをしたり、格闘技をしているといった内容となっている。他には、LGBTなど性的少数者を象徴するレインボーフラッグを引きずりおろして踏みつけたり、デモで警官と衝突している動画もある。
ユダヤ人団体である名誉毀損防止同盟によると、アクティブ・クラブは人種差別主義組織Rise Above Movement(ライズ・アバブ・ムーブメント)の創始者であるロバート・ルンドが立ち上げ、2021年にルンドとドイツのネオナチであるデニス・カプースチンによるポッドキャストを通じて広まったという。
アクティブ・クラブは、白人男性が人種に基づく暴力や反ファシスト運動に備えるためには、体を鍛えることと、サバイバリズムが重要だと説いている。「ミリシア」と呼ばれる米国の極右武装勢力と同様、アクティブ・クラブも、警察当局やソーシャルメディアによる追跡を困難にするため、組織を地域レベルに分散している。
TikTokのコミュニティ・ガイドラインには、ヘイトに満ちたイデオロギーを称賛、促進、賛美、支持するコンテンツや、白人至上主義者のシンボルやロゴなどを含むコンテンツは許可しないと記載されている。
フォーブスがTikTokにコメントを求めた後、同社はアクティブ・クラブのハッシュタグを使用した複数の動画を削除した。同社の広報担当者は「TikTok上には、ヘイトスピーチやヘイトに満ちたイデオロギーの居場所はない。規約に違反するコンテンツの存在に気付き次第、直ちに削除する」と述べた。
しかし、記事公開時点でハッシュタグ「#activeclub」と「#activklubb」を検索したところ、アクティブ・クラブ関連の動画が多数表示された。広報担当者に、これらのハッシュタグを使用したコンテンツの表示やレコメンドを減らしたり、ハッシュタグ自体を利用できなくする予定があるか質問をしたが、回答はなかった。