食&酒

2023.10.27

バーボン界新星に「世界一のウイスキー生産者」の栄誉 英品評会

(C)Bardstown Bourbon Company

米ケンタッキー州の蒸留所バーズタウン・バーボン・カンパニー(BBC)にとって、今年は飛躍の年となった。3月には、BBCの6年熟成バーボン「オリジン・シリーズ」が、英国の酒類品評会インターナショナル・ワイン・アンド・スピリッツ・コンペティション(IWSC)で最高得点となる100点満点中98点を獲得。そしてこのたび、同コンペティションはロンドンで開催した授賞式で、BBCを「世界年間最優秀ウイスキー生産者」に選出した。

BBCは2014年に創業されたばかりであるのにもかかわらず、同じくケンタッキー州バーズタウンで1879年からウイスキーを生産しているバートン蒸留所に勝った。バーボンの世界では伝統が重んじられるが、BBCの新しさは欠点ではなく、むしろ個性となった。

IWSCはBBCへの同賞授与に当たり、その製造ラインの21世紀的な能力を高く評価。授賞式後のプレスリリースで、BBCでは最新鋭設備によって「あらゆるウイスキーをカバーする50種類以上のマッシュビル(穀物配合の比率)」を製造できると指摘した。

これによりBBCは、自社製品だけでなく、蒸留施設を持たない全米の生産者からの委託を受け、あらゆる風味・種類のウイスキーを生産している(BBCは今回、自らが生産を請け負っている有名な新興バーボンブランド「15 STARS」にも勝利した)。IWSCの審査員は、BBCが「他の業者が、自らの大志を実現するために向かう場所」となっていると指摘した。

IWCはまた、米国で2024年9月、米国産蒸留酒に焦点を当てた授賞式を開催することを正式発表した。開催場所は、他でもないバーズタウンだ。バーズタウンは人口1万4000人足らずの町だが、25km圏内に合計11の蒸留所があり、開催場所として選ばれたのも納得できる。

BBCの味を自分の舌で確かめたいのであれば、IWSCが最高点をつけた「オリジン・シリーズ・ケンタッキー・ストレート・バーボン」がおすすめだ。アルコール度数は48度で、ライ麦を36%という高い比率で配合したことで、ナツメグとメンソールの香りが鼻と口に広がる。非常に力強い後味も魅力だ。

forbes.com 原文

翻訳・編集=遠藤宗生

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