ウクライナ軍は17日、南部ザポリージャ州ベルジャンシク郊外と東部ルハンスク州にある2つの飛行場に、計3発のM39を撃ち込んだと報じられている。ウクライナ国防省は、これによってロシア軍のヘリコプター9機を破壊したとしていた。
だが、X(旧ツイッター)のオープンソースインテリジェンス(OSINT)アカウント「GeoConfirmed」は、商業衛星画像の分析から、実際はヘリコプター21機が運用不能に陥ったと結論づけた。
「この戦争の開始以来、ロシア空軍にとっておそらく最大の打撃になった」との見方をGeoConfirmedは示している。
ウクライナの調査チーム「Frontelligence Insight」も同様の分析結果を示している。チームを率いるウクライナ予備役将校のアカウント「Tatarigami_UA」は「彼らの数字はわれわれのチームによる公式の推定よりやや多いが、留意すべきなのは彼らの推定もしっかりとした根拠に基づいていることだ」と述べている。
Recently, there has been some debate surrounding the extent of damage to Russian helicopters on Berdians'k and Luhansk airfields, sparked by @GeoConfirmed statement that at least 21 Russian helicopters were either destroyed or damaged.
— Tatarigami_UA (@Tatarigami_UA) October 20, 2023
While their number slightly exceeds our… pic.twitter.com/V8CF22p5Ha
一部の観察者からは、両グループによる損害の集計結果に疑問も出ている。ベルジャンシク郊外の飛行場の衛星画像については、Frontelligence Insightも「何百もの小さな焦げ跡を検出できるほどの解像度ではなかった」と、困難があったことを認めている。他方「ルハンスク州の飛行場の場合は画像の解像度がもっと高く、鮮明に写っているので、検出ははるかに容易」だとしている。
GeoConfirmedは、今回の損害数は異常に多いと思えるかもしれないが、M39の破壊力を考えれば不自然な数字ではないとも強調している。