仕事の質を高めるメンタルヘルスケアにも関心が高まる
米国に比べると日本ではメンタルウェルネスを良好に保つためのサービスが話題になりにくい。理由の1つは、日本には国民皆保険制度が存在するため「セルフケア」により病を予防することに人々の関心が向かないからだとも言われている。ところが、一方ではコロナ禍の間に人と会う機会が制限され、コミュニケーションが取りづらい生活の中でストレスがたまり、自身のメンタルウェルネスに異変を感じた人も少なくない。心の健康のバランスは環境の変化に大きな影響を受けるものであり、これを防ぐためにセルフケアが有効であることも広く知られるようになった。
2週間で8800円という、Unlaceによるサービスの提供価格は従来のカウンセリングよりも手頃な設定であることを前田氏は強調する。
「カウンセリングの料金は、都内では50分1万円が相場です。Unlaceは登録いただけると期間中は毎日相談ができます。他でカウンセリングを体験された方はとてもリーズナブルな価格であることがわかっていただけると思います。今後も引き続きカウンセリング未経験の方々に対してもUnlaceの魅力を伝えていきます」
同社では法人向けのサービスとして「Unlace for business」の展開にも力を入れている。前田氏は「個人向けのサービスはどちらかといえば緊急度の高い方に使われることが多く、メンタルに不安を抱える方により広くアプローチするためにも、法人向けのメンタルヘルスケアを充実させることが肝要」と位置づける。
「ビジネスパーソンの方々も日々の仕事の中で大きな責任とプレッシャーにさらされています。良い仕事を長く続けるためにネガティブケイパビリティ(難題に対して根気よく立ち向かう力)を養って、自己解決能力を高めるべきという考え方があります。メンタルウェルネスを落とすことなく、ベストパフォーマンスを維持しながら自分らしい意志決定をするためにもカウンセリングが有効です」
連載:SCRUM FOR THE FUTURE
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