実は高級店であればこそ、店は毎晩の客を見ているという。それであれば、レストラン側が一体、当夜のどんなマナーで客を「値踏み」しているのか知っておいてもよいのではないだろうか。店に「上客」と認められれば、会食相手にも当然、ポジティブなインプレッション効果があるはずだ。
ここでは、人気グルメブログ「タケマシュラン」から以下、「一流の客」と評価されるために備えておきたい50のマナーを数回に分けて転載、紹介する。
ここに書かれていることだけがかならずしも正解ではないだろうが、筆者も「強制力は無いが価値がある」マナーブックを構築したいと書いているように、ここでいったん「答え合わせ」をしてみるのは一興だろう。われわれの「今の、これまでの」マナーはどこが間違えていたのか?──実用教養情報として今夜の、来週の会食にも応用したい。
(前記事:「高級レストランで店側に「一流」と値踏みされる52のマナー、円卓会食編」)
中座
44.トイレはせめてメインが終わるまでガマンしろ
数十席もあるレストランにおいて、テーブルごとの食べるペースを勘案しながら臨機応変に食事を提供していくのは至難の業。食事中に中座するのは厨房の作業工程を台無しにする行為です。貴方が最悪のタイミングでトイレに立てば、給仕から厨房へ速攻で報告が入り、「6番テーブル、遠方(トイレの隠語)だぞー! ストーップ!! ストォオオオオップ!」「今さら止めれるかよ! ぐわあああ────!」などのように、耳をすませば厨房から悲鳴が聞こえてくることでしょう。
デザートは温度管理が比較的容易であり、料理ほど作業が不可逆的では無いので、せめてメインを食べ切るまではトイレはガマンして下さい。