当初は2型糖尿病の治療薬として開発されたこれらの医薬品は、食欲を調節する腸内ホルモンを模倣することで、人々の食欲を減退させている。人々が食事量を減らすなかで、減量をサポートし、必要なビタミンやミネラルなどの栄養素を確実に摂取できるサプリメントのような製品が求められているとシュナイダーは述べている。
このような 「コンパニオン製品」は、除脂肪筋肉量の減少を抑え、リバンウンドを防ぐ上でも役立つと彼は指摘した。
シュナイダーは、減量薬の普及が食品業界の収益を圧迫するのではないかという懸念に触れつつ、ネスレのポートフォリオの大部分は、このようなトレンドの「影響を受けることはない」と強調した。しかし、同社は、体重減少薬の使用拡大が食品需要に影響を与えるかどうか「注意深く見守っている」という。
体重減少を促進するウゴービとオゼンピックの成功は、デンマークの製薬会社ノボ・ノルディスクを欧州で最も時価総額が高い企業に押し上げた。
肥満症は、現代における最も差し迫った公衆衛生問題の1つであり、他のさまざまな身体的・精神的健康問題に影響を及ぼし、社会経済的にも影響を及ぼす。業界アナリストは、これらの減量薬の使用が拡大することで、食品やフィットネス、医療を含むさまざまな業界の製品やサービスの需要が減少する可能性を警告している。
ウォルマートのジョン・ファーナーCEOは先日、これらの薬がすでに米国人の買い物の仕方を変えつつあり「売上がわずかに減少している」と述べた。彼の発言は、他の食品・飲料企業の株価を押し下げた。
(forbes.com 原文)