一方で驚くべきなのは、今年はゲーム史上最大級の当たり年となっており、これをも上回る評価を得た作品が存在することだ。以下に、今年の新作ゲームのメタクリティック総合スコア上位10本を紹介する。(旧作のリマスターや、レビューが2、3件しかないゲームは除外した)
1位 ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム(96)
2位 Baldur’s Gate 3(96)
3位 BIOHAZARD RE:4(93)
4位 スーパーマリオブラザーズ ワンダー(93)
5位 STREET FIGHTER 6(92)
6位 Sea of Stars(91)
7位 Marvel's Spider-Man 2(91)
8位 ディアブロ IV(90)
9位 デイヴ・ザ・ダイバー(90)
10位 Rogue Legacy 2(90)
90点に届かなかった主要タイトルとしては『FINAL FANTASY XVI』『ARMORED CORE VI』『STAR WARS ジェダイ:サバイバー』『Hi-Fi RUSH』『Starfield』などがある。『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』が90点を超えたこと自体は衝撃的ではないが、任天堂が『ティアーズ オブ ザ キングダム』と同じ年にこれを達成したのは衝撃的だ。ただ、同じことは『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』と『スーパーマリオ オデッセイ』でも起こっていた。
『ワンダー』は、各メディアのレビューで10点満点を連発している。その一部を紹介しよう。
・VGC「創意工夫と真心に満ち、しっかりとしたデザインと、すばらしい演出を兼ね備えた『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』は、間違いなく1990年代以降で最も記憶に残る2Dマリオ作品だ」
・GamesRadar「『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』の真の主役はゾウのマリオではなく、ワンダーフラワーだ。総じて優れた2Dプラットフォームゲームである本作に、予想外の要素を次々と追加している」
・Metro「無限に繰り出されるアイデアにより、マリオをすばらしく奇妙な場所に連れて行くゲーム」
評価が8点を下回ったレビューは1件のみだった。7点をつけたDigital Spyは、次のように評している。「可能な限りすべての面で発見感を生み出そうと試みているが、それによって「驚き(wonder)」の要素が急速に失われてしまっている。そうではなく、ひと呼吸置いた上で、時間をかけて舞台をセッティングし、プラットフォーミングにゲームの進行をゆだねている部分が、本作の最大の強みだ」
『ワンダー』は、任天堂がまたしても繰り出したスマッシュヒットであり、膨大な規模に拡大を続けるSwitchユーザー層と相まって、次から次へと売れるだろう。これほどの高評価を得る2023年の超大作ゲームは、これが最後となるのだろうか? 今年は残り2カ月半だ。
(forbes.com 原文)