世界のVCがスイスの新興企業に注目
スイスのスタートアップに投資するVCは以前には少なかったが、この数年で、ベッセマー・ベンチャーパートナーズやセコイア、インデックス・ベンチャーズ、GV(旧グーグルベンチャーズ)、アトミコなどがスイス企業に初めて出資している。法律事務所CMSによると、昨年、スイスのテック系スタートアップは380回を超える資金調達ラウンドを実施し、約40億スイスフラン(約6650億円)を調達したという。これは、VCによるスイスのテック企業への投資額として過去最高だ。「厳しい経済環境にも関わらず、スイスはハイテク投資のメッカとしての評価を保った」と、CMSのジェローム・ルヴラとヴァイク・ミュラーは述べている。
スイスにとって今後の課題は、これらのスタートアップが大企業に事業を売却したり海外に移転したりするのを防ぎ、国内につなぎとめることにある。スタートアップが数多く誕生しているにもかかわらず、スイスの株式市場に上場している大手テック企業は、ソフトウエア開発とパソコンの周辺機器製造を手掛けるロジテックのみだ。
「パズルのピースはほぼ揃っており、今が欧州版シリコンバレーを作るチャンスだと言える。しかし、これらのスタートアップがスイスにとどまるよう説得するには、さらなる努力が必要だ」とマティスは語った。
(forbes.com 原文)