同保健省の報道官は当初、米紙ニューヨーク・タイムズにガザ市にある病院が空爆を受け、少なくとも200人が死亡したと明らかにした。死者数は増える可能性が高いとも語っていた。
その後、複数の報道機関が同保健省の情報を元に、今回の攻撃による死者は約500人と報じた。病院は家を追われた人々の避難所となっている。
ハマスは7日にイスラエルに越境攻撃し、多くのイスラエル市民らを殺害。これを受けて同国のベンヤミン・ネタニヤフ首相はハマスに対して宣戦を布告し、ハマスを「破壊」するのがイスラエルの使命だと警告していた。
ガザ地区への攻撃を続けるイスラエル軍は先週、ガザ北部の100万人以上の住民に、24時間以内に南部へ避難するよう指示した。これを受けて国連は「人道面での大惨事」を招くことなく迅速に避難することは「不可能」だと訴えた。
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は17日、ガザの病院の燃料の備蓄が底を尽きつつあり、発電機による電力があと24時間分しかないため「数千人の患者の命が深刻な危険にさらされている」と警告している。
イスラエルが「完全包囲」の一環としてガザへのエネルギーと食料の供給を断ったため、ガザの唯一の発電所は先週末に稼働停止した。国連当局は封鎖でガザへの人道支援が継続できないと訴えているが、イスラエルは米国の呼びかけを受けてエジプト経由で水と医薬品をガザに供給することに同意したと報じられている。
ハマスのイスラエルへの今回の攻撃はここ数年で最も犠牲者数が多いものとなり、イスラエル軍は大規模な報復攻撃を行っている。西側諸国はハマスの攻撃を非難し、ジョー・バイデン米大統領はイスラエルに「適切なあらゆる支援を提供する用意がある」と言明した。ホワイトハウス当局者によると、バイデン大統領は「揺るぎない支援」を示すために18日にイスラエルを訪れる予定だ。
(forbes.com 原文)