「パソコンの世界では、昨今はハイスペックなゲーミングPCなどが人気を集めている。AFEELAもまた、ハイスペックなハードウェアに自身の好みやこだわりをすべて投入する嗜好を持つ方々が期待をかなえられるクルマにしたい」
開発環境のオープン化を進める背景には、こだわりを持つオーナーがデジタルガジェットのようにAFEELAを自由に楽しめる環境を整える狙いがある。
アプリストアのような提供方法もありえる
AFEELA共創プログラムによって、外部のクリエーターにはフロントパネルのデジタルディスプレイ「Media Bar(メディアバー)」のほか、内部の「パノラミックスクリーン」、EVで擬似的な『モーター音』を再現する「eモーターサウンド」など、ユーザーが一番目にする機会の多いユーザーインターフェースのアイテムが開放される。アプリケーションの動作環境はグーグルが自動車向けにオープンソースとして提供するAndroid Automotive OSだ。デベロッパ向けにはAFEELAの車両データや走行データのうち、開示できる情報についてプライバシーやセキュリティにも配慮しながらアプリケーション開発のために提供する。さらにクラウド経由でサーバー間連携なども行えるようクラウドAPIも用意する。安全性を確保しながら、あえてデベロッパのためのオープンな情報提供に踏み込む理由を川西氏が次のように語っている。
「クリエイターの方々がなにかおもしろいものを創ってやろうと奮起できる環境を整えたい。可能な限り踏み込んで情報を開示するつもりだが、無論安全面の線引きはしっかりと考慮する。多くの方々にご意見も伺いたいと考えているので、これから必要なコミュニケーションを深めていくつもりだ」
AFEELAに対応するアプリケーションを配布する方法について、川西氏は色々な方法の中からクルマで使うことを想定した、最適な道を模索するとした。