「メタバース幻滅期」の闘い方 東京ゲームショウ、モビリティショーで発信

宇藤 智子
僕は鍵はメタバースを作る人、そしてカルチャーだと思っています。

ゲーム業界の人とウェブ・アプリ業界の人が混ざった組織カルチャーを作って、発信していかないといけない。そのために日本のゲーム業界をいかに巻き込んでいくか。

またゲーム業界だけだと作れないのがメタバースの面白いところです。これは青海さんも言っていたのですが、ゲーム業界の人たちがメタバースを作るとゲームになってしまう。

メタバースはゲームでもウェブアプリでもなく、それらが合体したところに未来があると信じて、両方の組織カルチャーを合体させるトライをしています。

難しいことですが、ゲーム寄りのFortniteやRobloxに対して、異なるふたつの業界が混ざったチームを上手く組成して、風穴を開けられるかどうかが勝負です。

思い込みや勘違いの先に未来がある

あえて刺激的な言葉を使うと、世界を変えるのは「勘違いの集団」だと思っています。アーリーアダプターと呼ばれる人たちも、これもまたあえて言いますが、clusterに住んでくださっている住民の皆さんも勘違い力が強いです(笑)。

勘違いとは9割9分と言えるほど基本的にはただの思い込みですが、集積していくと、歪みが起こって本当に世界が変わってしまう。そして最終的に世界のスタンダードになっていくのです。

「盛大に勘違いできる人たちはカッコいい」。僕はそう思います。

ゲーム業界にはそういう才能ある人たちがいっぱいいます。こういった僕の想いを知って欲しいというのも、東京ゲームショウに2回目の出展をした理由です。

2030年のclusterを100%とすると、今はまだ10%にも達していません。その頃までには10億人を収容できるサービスになっていないといけないですからね。焦ってはいます。

なのでメタバースは今は幻滅期かもしれないですが、そんなことは些細なことで、ビジョンを信じてくれる人たちと一緒に未来を作っていければ嬉しい。全力で加速しながら走っています。
「東京ゲームショウ2023」クラスターブース(オンライン会場)

「東京ゲームショウ2023」クラスターブース(オンライン会場)


連載:メタバース ∞ 創造力の時代

画像=クラスター 構成協力=でんこ 編集=宇藤智子

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