2015年からAMCの会長兼CEOを務めているアダム・アロンは10月12日のX(旧ツイッター)の投稿で恐喝犯が昨年、彼から金を脅し取ろうとしていたことを告白した。
アロンは、この事件が会社の業務とは関わりのない完全に個人的なものだったが、恐喝に屈しない姿勢を示すために、恥を忍んで連邦捜査局(FBI)と司法省に連絡をとったと説明した。恐喝犯は、最終的に逮捕され1年近い懲役刑を言い渡されたと彼は述べている。
アロンは、この問題を内密にするよう捜査官に求められたが、今年7月に容疑者に有罪判決が下されたことを受けて、AMCの取締役会に報告した。取締役会は弁護士を雇って再調査を行った結果、この事件が経営に影響を及ぼさないことを確認したという。
ニュースサイトSemaforは先日、アロンが昨年、サコヤ・ブラックウッドと名乗る女性と数週間にわたり性的なメッセージをやり取りした後に、数十万ドルを支払うよう恐喝されたと報じていた。
ニューヨーク州の連邦検事は、ブラックウッドが複数の偽のIDを使い、裕福な男性を標的とした恐喝行為を行ったとして起訴した。彼女は、男性らが送信した性的な写真やメッセージを恐喝のネタに用いたとされている。
アロンは2015年にAMCのCEOに就任し、ハイアットやユナイテッド航空、ノルウェージャンクルーズラインなどのロイヤリティプログラムを設計したことで知られている。
ミーム株として知られるAMCの株価は昨年、インフレの中で低迷し、アロンは12月に、2023年の自身の報酬を凍結するよう取締役会に要請して話題となった。同社は、今年8月には映画『バービー』や『オッペンハイマー』の大ヒットを受けて、過去最高の月間売上高を計上した。AMCの4月から6月までの第2四半期の総売上高は、前年同期比15.6%増の13億5000万ドル(約2020億円)を記録し、アナリスト予想を上回った。
(forbes.com 原文)