米ディズニーが入園料など値上げ 1日券は最高2.9万円

米フロリダ州のウォルト・ディズニー・ワールドを構成する「マジックキングダム」(dorengo5 / Shutterstock.com)

ディズニーは、米国のテーマパーク「ディズニーランド」と「ウォルト・ディズニー・ワールド」で、入園料や追加サービス料、駐車料金の値上げを決めた。従来型テレビからストリーミングへの事業転換で大きな損失を出している同社は、テーマパーク事業に今後600億ドル(約9兆円)を投資する方針を示している。

同社が11日、フォーブスに明らかにしたところによると、カリフォルニア州のディズニーランドでは、1日券の価格が閑散期で104ドル(約1万6000円)に据え置かれる一方で、繁忙期は約8%値上げし194ドル(約2万9000円)となる。複数日のチケットも値上げし、2日券は約9%上昇の310ドル、5日券は約16%上昇の480ドルとなる。

年間パスポートである「マジック・キー・パス」は、最上位が約3%値上げの1649ドル(約25万円)、最下位が約11%値上げの499ドル(約7万5000円)となる。オプションの一部も値上げされ、アトラクションを優先で楽しめる「Genie+」は20%値上げの30ドル、ディズニーランドとディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー・パークの両方を楽しめる5日間の「パークホッパー」は25%値上げの75ドルとなる。

フロリダ州のディズニー・ワールドでは、1日券の価格は変わらないが、年間パスは最上位が約3%アップの1449ドル、最下位が約10%アップの439ドルとなる。

駐車料金は両パークとも5ドル値上げされ、通常料金はディズニーランドで35ドル、ディズニー・ワールドで30ドルとなる。

ディズニーは9月、規制当局に提出した文書で、世界のテーマパークとクルーズ事業を含むテーマパーク・エクスペリエンス・商品部門に今後10年間で約600億ドルを投資すると発表した。これは過去10年間の同部門への投資額の2倍に相当する。ボブ・アイガー最高経営責任者(CEO)は8月の決算関連の電話会議で、同部門を「重要な成長エンジン」と表現していた。

地元テレビ局ABC7によると、カリフォルニア州のディズニーランドの1日券値上げは2019年以来となる。一方、フロリダ州のディズニー・ワールドを構成する4つのパークは、昨年12月に値上げを行ったばかりだ(ただし、閑散期の1日券の値段はこの時も据え置かれ、ここ5年間にわたり109ドルを維持している)。

ディズニーはボブ・チャペック前CEOの下、ディズニー・ワールドでそれまで無料だった追加サービスを有料にするなどの値上げも実施したが、昨年11月にCEOに復帰したアイガーによって撤回された。

同社はテーマパーク以外の事業での業績が芳しくなく、特にテレビからストリーミングへの移行では苦戦している。アイガーは7月、CNBCのインタビューで、従来型テレビのビジネスモデルは「間違いなく壊れている」とし、一部の資産を売却する可能性を示唆した。9月には、同社がABCニュースを含む多くのテレビ資産を地方テレビ局運営会社ネクスター・メディア・グループに売却する方向で予備協議を開始したことが報じられた。

一方、従来型テレビを置き換える新技術であるストリーミングの分野での収益は、ディズニーが期待する水準に達していない。同社は8月、Disney+やESPN+、Huluなどのストリーミングサービスが6月30日までの1年間に37億ドル(約5500億円)の損失を出したと報告した。

forbes.com 原文

翻訳・編集=遠藤宗生

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