ライフスタイル

2023.10.14 13:30

恩師の期待を思い出す挑戦のブレスレット

Forbes JAPAN編集部

贈り、贈られたモノや体験は、人生を変えるほどの力を持つことがある。企業のトップ、リーダーたちが経験した、モノや体験に介在する特別な思い入れを紹介する。自身の生き方、サクセスストーリーにも影響を及ぼしたであろう「GIFT」の逸話には人間味あふれる姿がある。希薄化も言われる現代の人間関係とは異なる、特別な関係だ。


THE GIFT #4

リュウ シーチャウ

サニーサイドアップ 代表取締役社長
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
エルメスブレスレット
エクストラファン ゴールドプレーテッド

最上級を意味する「extra-fin」は挑戦者の到達点だ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

日本の大学を卒業後、マーケターとしてのキャリアを歩み始めた。外資系消費財メーカーでブランド構築に苦戦した4年間。他社のブランドマネジャーのポジションへ挑んだ20代後半。どんな状況にあっても、私を片隅から見守り、エールを送ってくださるのが、一橋大学時代の恩師、一條和生先生ご夫妻だった。右も左もわからない留学生の私を親身に導いてくださった。新たな船出の際、ご夫妻からエルメスの「エナメル ゴールドブレスレット」の贈り物を頂いた。「次世代のお手本となるステキな成長をしてください」というメッセージが今でも心に残る。ハイブランドの品格に見合う成長をしていこう、と以来励みにしている。

30代になり、消費財メーカーのカントリーマネジャー、マーケティング本部長と高い目標に挑み、フィンテックやITのフィールドにも飛び込んだ。社会のために役立つ理論の探究に取り組む先生から、社会に還元することを教わった。もう一つ学んだのは、挑戦する姿勢だ。新たにブランドコミュニケーション企業の社長へ転身したいま、ブレスレットを手首に、新たな重責を担う力を奮い立たせている。


リュウ・シーチャウ◎中国・四川省から日本へ留学。一橋大学を卒業後、2008年にP&Gジャパンへ入社。レキット・ベンキーザー・ジャパンを経てジョンソン・エンド・ジョンソンではマーケティング本部長、17年には香港現地法人社長就任。その後FOLIO、レノボ・ジャパンCMOを経て23年7月より現職。

文=中沢弘子 イラスト=東海林巨樹

この記事は 「Forbes JAPAN 2023年10月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

ForbesBrandVoice

人気記事