人気歌手のケイティ・ペリーが、最新号のフォーブス(米国版)の表紙に登場している。この号の特集は『世界で最も稼いだ有名人100人』。彼女が出演のオファーを受けたのは、世界の人々に自分のミュージシャンとしての一面だけでなく、ビジネスウーマンとしての才能を知ってもらいたいという理由からだった。
「『2014年に最も稼いだ女性』として取り上げられたことを、とても誇りに思っているわ。 こういう記事を読んで、若い女性が自分もがんばれば夢は叶うんだと思ってくれたら嬉しい」と、ケイティは話した。大人になるまでアメリカから一歩も外へ出たことのなかった彼女は、過去12カ月で75回の海外公演をこなし、1億3500万ドル(約165億円)の年間所得を稼ぎ出した。
ケイティは今年の有名人長者番付の上位10人のうち、たった二人しか居ない女性のうちのひとりだ。エンターテインメント界での女性の地位はまだまだ低く、上位100名中で女性は18人しかいない。
ちなみに2009年以降、フォーブスの『最も稼いだ有名人100人』特集号の表紙にフィーチャーされた女性は、歌手のビヨンセとリアリティ番組のカリスマ主婦ベサニー・フランケルの二人だけだ。
フォーブスは、長者番付に登場するスターに対し常に男女の隔てなく表紙のオファーを出してきたが、女性の場合、こういった特集号の表紙を飾るのには難色を示すケースも多かった。ケイティによると「男性スターが堂々と成功に胸を張るのに対し、女性スターは成功を鼻にかけていると思われるのを嫌がる傾向がある」とのこと。
「私は偉そうなことを言うためにこの場に出てきたわけではありません。一人でも多くの女性たちにインスピレーションを与えたいだけ。私だって、最近、ジェシカ・アルバが表紙を飾っている号を見た時、何てカッコいいの! と思った。ジェシカ・アルバっていったら、ある種の映画にしか出演しない女優だと思われているでしょう。そんな彼女が経済紙『フォーブス』の表紙に出るのよ。素晴らしいわ」
ケイティは続けて言った。
「自分の力で道を切り開いてきた力強い女性として表紙に取り上げられたことを、本当に幸せだと思います。『フォーブス』誌に出られるというのは『何かを成し遂げた』人であるということ。今までの私にとっては『Vogue(ヴォーグ)』のようなもの。『ヴォーグ』に記事が掲載されれば、 それはファッション業界で認められたことを意味する。『フォーブス』に取り上げられることは、私がビジネスの世界で成功した人間と認められたということなんですから」