グーグルは今年8月、アジア太平洋地域の女性が立ち上げたスタートアップを支援するためのファンドを設立したが、このほど、その第1弾の支援対象が発表された。
「Google for Startups Women Founders Funds」と呼ばれるこのファンドは、グーグルのスタートアップ支援機関のGoogle for Startupsが運営するもので、インドや日本、韓国の女性が設立したスタートアップ7社にそれぞれ10万ドル(約1480万円)の資金を提供する。各企業はまた、メンターシップやネットワーキングの支援も受けられる。
同ファンドは、立ち上げ当初は人工知能(AI)分野のスタートアップに焦点を当てている。
フォーブスは、Google for Startupsのアジア太平洋地域責任者のマイク・キムから入手した7社のリストをここに掲載する。
Fundamento(インド)
元モルガン・スタンレーのMegha Aggarwalらが3年前に共同創業したFundamentoは、生成AIを用いて顧客からの問い合わせの返信を自動化している。「彼らは設立当初から2つのことを認識していた。1つ目は、顧客の大半は同じような課題を抱えているため、返信の多くは自動化が可能だという点だ。2つ目は、世界中のカスタマーサービスの従事者が業務で抱えるプレッシャーが、精神衛生上の問題を引き起こしていることだ」と、キムはビデオインタビューで語っている。
Ikura (日本)
創業2年のIkuraは、AIとユーザー生成コンテンツを組み合わせることで、旅行者に関連性の高い、カスタマイズされた日本での体験を提供している。「共同創業者の中澤英子氏は、渋谷や京都などの誰もが訪れる人気スポットを紹介するのではなく、自分のスタイルに合う旅を提案しようとしている。Ikuraのサービスは、スモールビジネスの発展を促進するだけでなく、オーバーツーリズムの問題の軽減にも役立つ」とキムは指摘した。
Kai Health (韓国)
ソウル大学で医学を学んだHyejun Leeが設立したKai Healthは、AIを使って胚の画像と臨床データを分析し、体外受精(IVF)の妊娠成功率を向上させている。
MetaShop(インド)
創業1年半のスタートアップのMetaShopは、Eコマースやゲーム向けの動画を活用した3Dモデルを作成している。
Munice(韓国)
Municeは、AIを使ってデータを分析し、睡眠の質を向上させるためのパーソナライズされた睡眠導入サウンドを生成するアプリのMiracle Nightを開発している。