北米

2023.10.11 13:00

潜水艇タイタンの追加調査、遺体の一部見られるものをさらに発見

米国国家運輸安全委員会提供。沿岸警備隊の海洋安全技師らが、潜水艇タイタンのチタン製船尾キャップを調査している(U.S. National Transportation Safety Board)

米国国家運輸安全委員会提供。沿岸警備隊の海洋安全技師らが、潜水艇タイタンのチタン製船尾キャップを調査している(U.S. National Transportation Safety Board)

米国沿岸警備隊は、潜水艇タイタンの新たな破片と遺体の一部を大西洋の海底で先週発見したと10月10日に発表した。タイタンは今年6月、タイタニック号の残骸を見学するツアー中に爆縮し、乗客5名全員が死亡した。

初期の回収作業の続きにおいて、船体の破片および「新たな遺体の一部と思われるもの」が10月4日に海底で発見され、遺体は医学分析にかけられていると沿岸警備隊がプレスリリースで述べている。

沿岸警備隊が公開した写真には、潜水艇の「無傷のチタン製船尾キャップ」が映し出されていたとABCニュースが報じた。元の潜水艇は重量約10トン、全長6.6m、航行速度は時速約5.6kmだった。

沿岸警備隊の海事調査委員会が先週の回収ミッションを指揮し、米国国家運輸安全委員会およびカナダ運輸安全委員会の調査員も安全調査を行っていると沿岸警備隊は伝えている。

今年6月、潜水艇タイタンがタイタニック号残骸の場所に向かって降下を始めてから2時間も経たないうちに、潜水艇から支援船への連絡が突然途絶え、複数日にわたる捜索と救出作業が始まった。当時、当局は5名の乗員(タイタンの運行会社であるOcengateのCEO、ストックトン・ラッシュおよび英国の冒険家で大富豪のハミッシュ・ハーディングを含む)には、降下開始から96時間分の酸素が残されていると語った。

連絡が途絶えてから4日後、沿岸警備隊は、タイタンの外部取付部品を含むデブリフィールド(がれきの散乱場所)を、タイタニック号の残骸近くで発見し、乗客は「残念ながら見つかっていない」と発表。同事故は、潜水艇が業界標準の安全性を満たしていなかったというニュースが伝えられたことで批判を呼び、タイタニック号観光に対する批判もより大きくなった。潜水艇と観光ツアーを運行していたOceanGateは、それ以来すべての運行と探検を中止している。

沿岸警備隊がすべての残骸を回収したかどうかはわかっていない。10日の声明で沿岸警備隊は、海事調査委員会は公聴会を実施する前に、証拠の分析と参考人事情聴取を続けると述べた。

forbes.com 原文

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