トランプは9日、自身が立ち上げたSNS「Truth Social」への投稿で、フォーブスは「中国に所有されている」という事実無根の主張を展開。本誌が意図的に自身を番付の「上位」に置かなかったとし「フォーブスは私を攻撃してきた」と非難した。
以下は、トランプの主張に対する本誌からの返答。
「フォーブス400から脱落したトランプは、自身の保有資産額についてうそをつき、自分は番付でもっと上位に入るべきだと主張するという常套手段で反応している。私たちは、彼の資産の価値を非常に注意深く推定しており、その取り組みに本誌の所有者(中国のウェルスファンドは含まれない)は関わっていない。私たちは年に2回、調査結果の詳細を公表しており、トランプ・オーガニゼーションが長年にわたり作成してきた架空の書類よりもはるかに正確なトランプ個人の収支状況を示している」
トランプの推定資産額は、所有する不動産や「Truth Social」の価値低下により、2022年9月から23年9月の1年間で32億ドルから26億ドル(約3900億円)に減少した。今年のフォーブス400に入るために必要な資産額の最低ラインは29億ドルだった。
トランプはこれまで、フォーブス長者番付での順位を上げるため、マイケル・コーエンやアレン・ワイセルバーグをはじめとする側近たちとともに、自身の保有資産額に関する虚偽の説明を繰り返してきた。コーエンは2019年に議会の公聴会で証言した際「私の経験に基づくと、トランプ氏は、フォーブスの長者番付に入るなどの自身の目的に資する場合には自身の総資産額を水増しする一方、不動産税を減らすために資産額を引き下げてきた」と言明している。
トランプの推定資産額は2015年に過去最高の45億ドルとなったが、本人は当時、実際の額は100億ドルを超えていると主張。トランプが初めてフォーブス400入りしたのは1982年で、その際には父との共同資産が2億ドルあると見積もられたが、その当時から自身の資産はフォーブスの推定額の2倍だと主張していた。
(forbes.com 原文)