「トイザらス」がブランド再生本格化、全米24店舗を開設へ

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2017年に経営破綻した玩具業界のリーダーの米トイザらスは、ポップアップストア運営や、商業用不動産に関する豊富な知見で知られる小売チェーンと提携し、米国内での店舗拡大を目指している。

トイザらスの商標権を買収したWHPグローバルは先日、Go!Retail Group(ゴー!リテール・グループ)と提携し、2024年初頭からトイザらスの旗艦店をオープンすると発表した。両社は、ゴー!社が今後10年間で米国内にトイザらスの旗艦店を24店舗オープンすることで合意した。最初の店舗は、2024年のホリデーシーズンにオープンする予定だという。

旗艦店は、生まれ変わったトイザらスの認知拡大に加え、百貨店大手メイシーズ内にある既存店舗を補完することを目的にしている。ゴー!社はテキサス州オースティンに本拠を置き、約100カ所の常設店舗に加え、季節限定のポップアップストアを数百店運営している。

同社は、カレンダー専門店「Calendars.com」を傘下に持ち「Go! Toys and Games」と「Go! Calendars and Games banners」の屋号で店舗を運営しているほか、ティーン向けのホームデコレーションとポップカルチャーの小売チェーン「Attic Salt」も展開している。また「Snoozimals」と「Tiny Headed King」ブランドのぬいぐるみを含む玩具の卸売りも行っている。

「ゴー!社は、小売店舗の運営やマーチャンダイジング、マーケティングに関して優れたノウハウを有している。彼らはトイザらスブランドのDNAを熟知しており、全米の一等地に出店する旗艦店を顧客に体験してもらう上ですばらしいパートナーになるだろう」と、WHPグローバルでトイザらス担当のエグゼクティブ・バイス・プレジデントを務めるジェイミー・ユーデンハウエンは声明で述べた。

旗艦店出店計画の発表は、トイザらスにとって初の空港内店舗となるダラス・フォートワース国際空港の店のオープンを来月に控えた中で行われた。同社はまた、クルーズ船向けの店舗コンセプトを開発中で、これらの店舗ではクルーズをテーマにした限定商品を販売する計画であることも明らかにした。

「2024年に向けて、メイシーズ内の店舗や旗艦店、空港内やクルーズ船内の店舗など、あらゆる場所でトイザらスのサービスを提供できるようになることに大変興奮している」と、WHPグローバルの会長兼CEOであるイェフダ・シュミッドマンは述べている。
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編集=上田裕資

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