米テック系ニュースサイト「Engadget」は、X(旧ツイッター)が広告を非表示にしたい人のために3種類のサブスクリプションを提供する可能性を報じている。この計画については、米ブルームバーグ通信が最初に報じた。
Engadgetによると、XのユーザーがiOS版アプリのコードを調べた結果、「ベーシック」「スタンダード」「プラス」の3種類の有料プランがあることがわかった。各プランの料金については示されていないが、ベーシックではほとんどの広告が表示され、スタンダードでは広告は半分になり、プラスでは広告なしとなるようだ。
一方、メタは個人情報の収集に関する法規制を回避するため、欧州のフェイスブックユーザーに月額料金(月額13ユーロ=約2000円になる可能性が伝えられている)を課すことを検討している。
ソーシャルメディアの有料化について、筆者は次のように考える。価値という点ではネットフリックスと同じとは言えなく、サブスク料に見合う特典や追加の機能をさほど提供していない。
むしろ、Xもフェイスブックも、ビジネスモデルの一環として、常に同じ状態を可能な限り保つ必要がある。これにより、ユーザーは無意識にページをスクロールできる。
つまり、こういうことだ。アップルやサムスンが新製品のスマホを発売する際、新しい機能を導入することは理にかなっている。なぜなら、それを受けて消費者がスマホをアップグレードする可能性が高まるからだ。
一方、ソーシャルメディアでは、新機能の導入は理にかなわない。目標は、新しいものを導入しないことだ。これはユーザーの維持につながるのみならず、広告主にとっても魅力となる。新機能に実際の価値があれば、ユーザーはそれを使おうと思うかもしれない。感覚が麻痺した状態から抜け出して、何か価値ある生産的なことをするかもしれない。つまり、広告をあまり見なくなる。ソーシャルメディアは、真の価値を生まないまま、だらだらと使い続けるものであるべきなのだ。