『The Last of Us Part II』のリマスターが進行中? 発売からわずか3年

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ソニー傘下の米ゲーム開発企業Naughty Dog(ノーティードッグ)では現在、マルチプレイ専用タイトル『The Last of Us Factions』の開発が難航しているようだが、それとは別に、『The Last of Us Part II』(TLOU2)のグラフィックを強化した「リマスター」版を開発中だとのうわさが浮上した。

その元となったのは、あるノーティードッグ社員がリンクトインのプロフィールに掲載した情報だった。職歴の部分には、自身が取り組んできたゲームの一例として「The Last of Us 2: Remastered」と記載されていた。また、ゲーム情報サイト「インサイダー・ゲーミング」のトム・ヘンダーソンも以前、TLOU2のリマスター版が開発中であるとの情報を伝えている。

もちろん、ここで生じる疑問は「なぜリマスター版が必要なのか」だ。

TLOU2は、発売から3年余りしか経っていない。当初はPlayStation 4版のみが発売されたものの、その後、PS5で60fpsのフレームレートを実現する最適化パッチがリリースされている。現状でも、非常に美しいグラフィックを楽しめるゲームだ。

もはや、ノーティードッグによる自社作品のリマスターは、ほぼ自己パロディと化している。『アンチャーテッド』と『The Last of Us』の両シリーズだけでこれまで4作のゲームがリマスターされており、TLOU2は5作目になる。

このゲームが、現世代のゲーム機でリマスターされる必要がある理由など存在しない。発売からまだ3年しか経っておらず、発売当時は業界最高峰のグラフィックを誇った。その後PS5に最適化されたおかげで、現在も非常に美しく、スムーズに動作するゲームとなっている。現世代の新作ゲームでも、グラフィックや動作、ゲームプレイの面でTLOU2に劣るものは多くある。

一説では、リマスター版は単に金儲けのためならず、HBOが同シリーズを実写化したドラマ『THE LAST OF US』第2シーズンのリリースに合わせて計画されていると推測されている。第2シーズンでは、少なくともTLOU2前半の物語がカバーされる見通しだ。個人的にはむしろ、数年後となるであろうドラマのシーズン4に合わせて『The Last of Us Part III』を作ってほしいところなのだが。

ノーティードッグは今、奇妙な立場に立たされているようだ。すでに美しい過去作品を無限にリマスターするという呪縛に囚われている上、大作ライブサービスゲームの開発を命じられた結果、人員削減や開発凍結に見舞われている。ゆくゆくはSF系の新規IPゲーム、そしておそらく『TLOU3』も発売する予定だとみられるが、今のところ、同社をめぐる状況は非常に奇妙なものとなっている。TLOU2のリマスターが事実ではなく、単なるうわさであることを祈りたい。

forbes.com 原文

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