未開拓の日本の可能性を世界と繋ぐことをミッションとするKitchen & Companyの代表・中道大輔がナビゲートするPodcast「VISION TO THE FUTURE」とForbes JAPANがコラボレート。国内外で活躍する“視点”のあるゲストとともに、考え、発信していく。
Vol.58配信は、前回に引き続き「ルリエ エイトワン(Relier81)」代表の田尻大智。ブランドや製品を広く知ってもらうため、まずは行動ありきで突き進む田尻。失敗を恐れるより、行動して失敗した方が得られるものがあるという。
中道:前回に引き続き「ルリエ エイトワン」代表の田尻大智さんをお迎えしています。田尻さんは、日本の伝統や文化、職人の技術を永く大切に残していきたいという思いから「ルリエ エイトワン」を起業され、使われずに眠っている着物や帯を靴へと昇華させる取り組みを行っています。紆余曲折あって今に至るわけですが、これからどういう目標をもって活動されていきますか。
田尻:「ルリエ エイトワン」というブランドを、日本国内の人たちにもっと知ってもらいたい。そして、立ち上げて1年目に悔しい思いをした海外にもチャレンジしていきたいと思っています。
中道:まずは日本からやっていこうということですか。
田尻:そうです。ブランドを立ち上げた2018年当時に比べて変化したなと感じているのは、若い世代の方々が着物や帯に興味を示してくれるようになったことです。そういう方は年々増えてもいます。アップサイクルやサステナブルに対する関心も高くなっています。
この波がチャンスとなるようにキャッチして、感度の高い次世代の方々に着物や帯をより身近に感じてもらえるように「ルリエ エイトワン」が先陣を切って製品を届けられるようにしたい。海外へのチャレンジについては、どんな風に海を渡ればいいのか勉強しながら戦略を立てているところです。
中道:海外の人たちに日本の良さをどう伝えるのかということはすごく大事ですよね。世界と日本では歴史や社会環境が違いますし、人々の価値観も全然違いますから。昔フランスでレストランに行ったらメニューがフランス語だけで。僕はフランス語がわからないからCDのジャケ買いみたいな感じでオーダーしたんです。そしたらすごく大きな貝が山盛りに運ばれてきて。こっちは一人です、こんなにたくさんどうやって食べるのだと。
向こうは英語を話せるはずだから教えてくれればいいのに、頑固なんですよね。絶対に英語は話さない。でもそういう頑固さがあるから、フランスにはラグジュアリーブランドがたくさんあるのでしょうね。自分たちの価値をしっかり守っているから。
田尻:そういう強さはすごく大切な気がします。