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2023.10.08 08:00

イーロン・マスク評伝から見えた「X」を待ち受ける破壊的運命

意図的にツイッターを破壊する?

これらの実績を踏まえると、Xに対するマスクのマスタープランを再評価せざるを得ない。マスクは、他のテック業界の天才たちと同様に、意図的に状況をかき乱すのが好きなようだ。ツイッターのブランドを維持することが賢明だと誰もが思っているときに、彼はそれを廃棄する決断を下した。また、大半の人がソーシャルメディアに使用料を支払うことなど絶対しない中、彼は突如としてアプリに課金すると言い出した。

筆者は、この戦略がうまくいくとは思わない。Xのユーザー数は減少しており、マスクは敢えて大きな失敗を犯し、成り行きを見ようとしているようにすら思える。

スペースXの初期には、多くのロケットが爆発したが、Xも内部崩壊しつつある。もしかしたら、最初からそれが目的だったのかもしれない。あるいはこの規模の組織の破壊と革新には、激烈な痛みが必要なのかもしれない。

筆者は、マスクの戦略に対する見方を改めた。彼は意図的にツイッターを破壊し、その後に何が残り、誰がまだ興味を示すか確かめようとしているのかもしれない。本書を読んで、マスクがカオスと混乱を引き起こし、最後に残ったものを見るのが好きであり、これまでもずっとそうしてきたことがよく理解できた。しかし、これまでの彼の手法は成功してきたが、今回もうまくいくかどうかは現時点ではわからない。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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