テルアビブに本拠を置くCato Networks(ケイトネットワークス)は9月19日、2億3800万ドル(約354億円)を調達したと発表した。このラウンドは、同社の2021年のシリーズFラウンドを主導したライトスピード・ベンチャー・パートナーズの主導によるものだ。Cato Networksの評価額は、前回ラウンドの25億ドルから31億ドルに拡大した。
Cato Networksは、新たに調達した資金で売上拡大と製品開発の強化を図り、来年のIPOを目指している。同社は、競争の激しいセキュア・アクセス・サービス・エッジ(SASE)市場でシスコやパロアルトネットワークス、VMWareなどの大手と競合している。
SASEは、ネットワークから従業員が使用するコンピュータやモバイル機器までを監視することで、サイバー攻撃から企業を守っている。ガートナーは、インフラ分野における今年のトップトレンドの1つにSASEを挙げており、市場規模は約40%成長して90億ドルを突破すると予測している。
Cato Networksは、長年に渡って自社がSASEのパイオニアであると主張してきた。同社のクラウド・ソフトウェア・スタックには、従業員のオンラインアクセスやウェブラフィックを保護したり、ファイアウォールプロテクションをサービスとして提供するツールが含まれている。
「市場規模が巨大であるため、我々は成長を最優先に考えている」とクレイマーは話す。彼は、Cato Networksがいる市場の総規模が200億ドルに達すると考えている。
Cato Networksと同じくイスラエルのセキュリティスタートアップであるWizの評価額は、100億ドルに達した。また、クレイマーが以前立ち上げたCheck Point Softwareの時価総額は約160億ドルだ。これらの企業に比べると、Cato Networksの評価額はまだ小さいと言える。
Cato Networksが9月に発表した2億3800万ドルのラウンドには、Adams Street Partners、Singtel Innov8、Sixty Degree Capitalのほか、ソフトバンク・ビジョン・ファンド2が参加した(過去のラウンドには、CoatueやGreylock、Acrew Capitalが参加している)。