同作は発売当初、不具合が多数あったことから大きく批判されたが、CDPRはその後のアップデートで「罪滅ぼし」に努めてきた。つい先日には大型のアップデート2.0とDLC『仮初めの自由』をリリースし、本作の開発はこれをもって完了した可能性がある。
そうした中で発表された実写化プロジェクトは、ドラマの『トゥルー・ディテクティブ』や『ミスター・ロボット』、映画『レヴェナント:蘇えりし者』や『スポットライト 世紀のスクープ』を手掛けた製作会社アノニマス・コンテンツと共同で進められている。
「サイバーパンク2077の世界を舞台にした」ものになると説明されており、ゲームで主人公のV(ヴィー)やキアヌ・リーブス演じるジョニーが繰り広げた物語をそのまま実写化するわけではないもようだ。ネットフリックスのアニメ『サイバーパンク:エッジランナーズ』のように、同じ世界を舞台にした新たな物語が描かれるのだろう。
実写化作品がドラマなのか映画なのかは公表されていないが、現在のコンテンツ製作をめぐる状況を考えると、大作映画ではなくドラマになる可能性が非常に高い。CDPRにはすでにネットフリックスと協働してきた過去があり、このプロジェクトもネットフリックス作品となることは考えられるが、両社の提携はまだ発表されていない。個人的には、HBOに期待したいところだ。
発表文には、アノニマス・コンテンツと『サイバーパンク2077』の開発陣が「緊密に協力して」製作すると書かれている。つまり、ゲームの開発に関わっていない部外者に製作を一任するわけではないということだ。
ゲームの主人公Vを中心とした物語が描かれることはないとみられるものの、ゲームと同じキャラクターが登場する可能性はある。ゲームに登場するキャラクターの数は膨大であり、そこから物語を紡ぎ出すことはできそうだ。ジュディやパナムといった主要キャラクターを主役にし、ゲームの前日譚や続編となるシリーズを作ることもできるかもしれない。
ゲームの映像化は今も難しいジャンルであることには変わりないが、最近は『ソニック・ザ・ムービー』や『THE LAST OF US(ラスト・オブ・アス)』、『サイバーパンク:エッジランナーズ』などの成功例も続いている。なので『サイバーパンク2077』の実写化も楽しみだが、公開は何年も先になるだろう。
(forbes.com 原文)