ライブネーションによると、ビヨンセは5月に始まり10月1日に閉幕した56カ所のツアーで累計5億7900万ドル(約860億円)以上を稼いだという。彼女は世界39都市で56公演を行い、270万人のファンを魅了した。
今回の発表に先立ち報じられていたビヨンセのツアーの売り上げ予測は、2億7500万ドルから22億ドルとかなりの幅があった。
ビルボードは、チケットが発売された2月時点で、このツアーがチケット収入だけで2億7500万ドルから4億2800万ドルを生み出すと見積もっていた。この試算は、ビヨンセのツアーが41カ所から56カ所に拡大される前のものだった。
一方、グッズの売上などを含む彼女のツアーの総収入についての他の見積もりは、20億ドルを超えている。このツアーは、ビヨンセにとって2016年のアルバム『レモネード』以来初のソロツアーであるため需要は高まっている。彼女は、パンデミック後のコンサート需要の高まりから利益を得ている有名アーティストの1人に挙げられる。
活動休止を経てライブに復帰したテイラー・スウィフトも、ワールドツアーを行なっており、一部の試算で総収入が最大で22億ドルに達するとされている。ビルボードによれば、エルトン・ジョンは現在、330カ所を回る複数年にわたるツアーで9億3900万ドル以上を稼ぎ出し、史上最大のコンサート収入を記録している。また、コールドプレイは2024年まで予定されているワールドツアーで、これまでに6億1700万ドル以上を稼いだとされる。
コンサートの需要の高まりを受け、ライブネーションは過去最高の第2四半期決算を発表した。同社の第2四半期の売上は56億ドルで、前年同期の44億ドルから急増した。ライブネーションの第3四半期決算は11月初旬に発表される。
ビヨンセのツアーの模様を記録した映画『The movie, Renaissance: A Film By Beyoncé』は、12月1日から米国、カナダ、メキシコのAMCシアターで少なくとも4週間上映される。この映画はリーガルやシネマークを含む他の劇場でも上映されるが、ビヨンセがこの映画からどれだけの収入を得ることになるのかは不明とされる。
ニューヨーク・タイムズ紙は9月末の記事で、ビヨンセの今回のツアーが米国に与える経済効果を2008年の北京五輪に匹敵する45億ドル(約6700億円)と報じていた。
(forbes.com 原文)