DX化とデジタル化の違いとは DX化の遅れは「従業員のリテラシー不足」か

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企業のDX推進が叫ばれて久しいが、うまくいっているところ、そうではないところと明暗が別れている。「月刊総務」が全国の総務担当者を対象にした「総務のDXについての調査」を実施し、結果を公開している。

それによると、まず自社のDX推進度を評価したところ、「とても推進されている」「やや推進されている」を合わせて29.7%と約3割に留まった。

一方、この数年で会社全体のデジタル化が進んだと思うかとの問には、「とても進んだ」「やや進んだ」を合わせて87.5%に上り、デジタル化についてはほとんどが進んでいると感じているようだ。

デジタル化されている部門としては、「管理部門(経理・総務)」が74.8%で最多に。続いて「営業部門」(44.9%)、「人事部門」(37.8%)となっている。もう少し細かく見ていくと、業務としては、「入退社・勤怠管理」が73.8%でトップ。「給与・経費計算」が66.2%、「請求書・契約書」が49.0%と続いている。いずれも昨年の同様の調査よりは上昇しており、着実にデジタル化は進んでいるようだ。

では、デジタル化は進んでいるのにDX推進はそうでもないと感じているのか課題を聞いたところ、「従業員のリテラシーが足りない」が60.7%でトップ。「対応できる人材がいない」が54.5%、「DX推進に割く時間がない」が49.7%と続いている。1位と2位は昨年と変わらないが、3位は大幅に上昇しており、やりたくてもそこまで手が回らない現状がみえる。

また、総務でどんなデータを収集しているのか聞いたところ、「勤怠」が61.4%、「社用車」が40.7%、「セキュリティ(ログやアクセス制御など)」が38.6%と続いているが、そうしたデータを分析しているかの問には、「とてもできている」「ややできている」24.1%に留まっており、よりデータ活用できるようになれば、DX推進が加速していくのではと思われる。


DX推進は企業規模によって取り組み方が違うと思うが、今後人材確保が難しくなっていくのは確実で、それを補うためのDX推進がキーポイントになるのは間違いない。デジタル化からさらに一歩進めていく努力が必要だ。

出典:月刊総務「総務のDXについての調査」より

文=飯島範久

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