今回は、日用品の備えについて。被災時に本当に役立つものは何か? ポイントを押さえて見直していこう。
ブラックアウトに備えて明かりを確保すべし
まずは、必ず備えておくべき基本の日用品にフォーカスしていこう。ひとつ目は「明かり」。
「地震の後にブラックアウト(停電)が起きた場合を想像してみてください。日が暮れたら、家の中も外も真っ暗闇。月明かりなどで目が慣れてきても、窓のないトイレなどは、一切光が入りません。
経験上、普通の人なら、その状況に5分と耐えられないものです。だから、安いものでもかまわないので、懐中電灯は最低1人ひとつ用意しておきましょう。スマホをライト代わりにするのは、バッテリーの消費が激しいので、なるべく使わず、連絡手段として温存しておく方がいいでしょう」(辻 直美さん、以下同)。
ここで気になるのが、いざというときに備えて、懐中電灯をどこに置いておくかということ。辻さんの場合、枕元に1個、廊下に1個、リビングに1個、それぞれ常備しているそう。
「床に置くと、転んだり踏んだりする危険があるので注意してください。最近では、タッチするだけで明かりが点灯するものがあります。100円ショップなどでも売っているので、それを廊下やリビングの壁に設置しておくのも有効です」。
さらに豆知識をもうひとつ。
「最近は、LEDの懐中電灯がほとんどなので、部屋全体に明かりが広がるように作られていません。そこで、懐中電灯に水の入ったペットボトルをかざしたり、半透明のゴミ袋を被せたりするだけでも、じわーっと光が広がるのでおすすめです」。