飛行中のミサイルをわずかにとらえた証拠や、着弾後の残骸の様子を目にしていたからだ。
そして今回初めて、この長距離ミサイルの1つが発射される瞬間を見ることができた。10月2日にソーシャルメディアに投稿された映像には、重量8トンの5V28が固定された発射機から飛び出し、側面に取り付けられた固体ロケットブースターがすぐさま外れる様子が映っている。
最も重要な情報は発射機の設置場所だ。どうやら辺ぴなところのようで、おそらく前線のウクライナ側のどこかだ。これは、ウクライナ軍が発射機をより機動的なものにしたことを強く示唆している。
5V28ミサイルと探索・追尾レーダーなどで構成されるS-200地対空ミサイルシステムは、1960年代から80年代にかけて旧ソ連空軍の主力の長距離防空システムだった。ウクライナ空軍は数百発のミサイルを受け継ぎ、最終的に2013年に退役させた。
最新のGPSかレーダーのシーカー(目標捜索装置)、あるいはその両方を搭載し、さらに弾頭を重くすれば、古い5V28は強力な地上攻撃兵器になる。大方の情報源を信じるなら射程は約400km、パニック状態のロシア側の煽動者らを信じるなら約595kmにもなる。
米国防総省の国防契約管理局(DCMA)で品質監査官を務めていたトレント・テレンコはX(旧ツイッター)に、5V28は「非常に重くたっぷりとしたシーカースペースがある、ばかでかいミサイルだ」と書いている。
約230kgある弾頭は、5V28が持つ破壊力のほんの一部に過ぎない。着弾の瞬間にタンクに燃料が少しでも残っていれば、その爆発効果に焼夷効果が加わる。
5V28は宇宙時代初期に開発された。扱いにくく、爆発しやすい。また有毒で、必要以上にかなり強力だ。これらの特性は威力を発揮する反面、機動性に欠ける。旧ソ連空軍はこのミサイルを固定の場所から発射した。
First video of the launch of modernized 5V28 anti-aircraft missile from S-200V air defense system of the Ukrainian army against a ground target. (I didn't add the music but it slaps anyway).
— Dmitri (@wartranslated) October 2, 2023
Ukrainian weapon production is getting stronger, creativity at the top level, and with…… pic.twitter.com/rqW6qDxHua